渋谷区内4大学が包括協定締結 単位互換や施設の共同利用など

(左から)青学大三木義一学長、国学院大赤井益久学長、実践女子大・短大城島栄一郎学長、聖心女子大岡崎淑子学長

(左から)青学大三木義一学長、国学院大赤井益久学長、実践女子大・短大城島栄一郎学長、聖心女子大岡崎淑子学長

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 渋谷区内にキャンパスを構える大学4校が12月19日、包括協定を締結した。

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 各大学の「新たな魅力の発信」や研究・教育・スポーツ・国際交流などを通した社会・地域への貢献を目的に、青山学院大学(青学大、渋谷区渋谷3)、国学院大学(国学院大、東4)、実践女子大学・短期大学(実践女子大・短大、東1)、聖心女子大学(聖心女子大、広尾4)が参画する。

 実践女子大の担当者が2年ほど前に発案した取り組みで、教育研究を推進するに当たり「区内の大学で協力できるのでは」と考えたという。当初、区(行政)や他の区内大学にも声を掛けたというが、今回は賛同した4大学での締結となった。今後、他大学などが協定に加わる可能性もあるという。

 4大学は今後、連携協議会を設置し協議を重ねていく方針で、具体的な取り組みについての話し合いはこれからとなるが、単位互換を前提として挙げるほか、授業聴講、国学院大がかねて取り組んでいる「渋谷学」の研究、各大が持つ施設の共同利用、物品の共同調達なども視野に入れる。「ほかの区に比べて(渋谷区の大学は)外国人留学生が少ない」(青学大・三木義一学長)ことや「社会人教育」など大学が抱える問題点に対してどう取り組んでいくかも検討していきたい考え。

 実践女子大・短大の城島栄一郎学長は教育研究に加えて「社会貢献」を大学の役割として挙げる。「区と大学で協力して渋谷を盛り上げることができれば、その街にある大学も盛り上がるのでは」と話し、国学院大・赤井益久学長は「大学ならではの学術資産を提供できるのでは」と提案する。

 学生に対しては「持っている学や建学精神、共学・女子大などバラエティーに富んでいるからこそ連携することで幅広く勉強できるのでは」(城島学長)、「(学生の)地元を大事にする意識を育ててほしい」(聖心女子大・岡崎淑子学長)と期待を込める。三木学長は「土地柄を生かしてどんな特色のある学生を生み出せるか。国際性ある学生、『渋谷ブランド』にもっていけるかも課題」と話す。

 同じ区内、ましてや青学大・国学院大・実践女子大・短大は徒歩圏内にありながらも、各大学の学長は「これまであまり交流が無かった」と口をそろえる。赤井学長は「それぞれが建学精神や歴史持ち、異なった歩みをしてきたからこそ違いを認め合うことで相乗効果が得られるのでは」と期待を寄せる。

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