青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で12月9日、サンロッカーズ渋谷(以下SR渋谷)と千葉ジェッツふなばし(同千葉)の一戦が行われた。
同じ東地区に所属し、9連勝中のSR渋谷、4連勝中の千葉と勢いにのる両チームが今季初の対戦となった。全席が完売し立見席が売り出されたこの日、会場に3314人が応援に駆け付けた。
伊藤駿(たかし)選手に加え、前節川崎ブレイブサンダース戦で左手小指を骨折した広瀬健太選手を欠く9人で挑むこととなった中、「自分が点を取らないといけないと」と積極的にシュートを打ったのはジョシュ・ハレルソン選手。第2クオーター開始直後に1本目の3ポイント(P)シュートを決めると、同Qでは4本中3本の3Pなど13得点をマーク。「(得点を取るという)本来やってきた姿でプレーすることを心掛けた」と振り返るよう、試合を通して得点を重ね、シーズンハイとなる22得点とリバウンド10本とダブル・ダブルの活躍を見せた。
ハレルソン選手は「(昨シーズン)大坂(エヴェッサ)でプレーして、自分がチームのために何できて、何をするとチームが勝てるというのが分かっているので、空いたら積極的に打とうと自分の中で気の持ちようを変えた」と話す。
試合は山内盛久選手の3Pで先制するも、千葉の得意とする切り替えの早いオフェンスから連続得点を許し一時11点差を付けられたが、満原優樹選手とベンドラメ礼生選手の3P2本を含む連続得点で23対21とリード。第2Qは60%を超す高確率でシュートが決まったことに加え、後半約4分間、千葉を無得点に抑えるディフェンスで46対37とリードを広げることに成功した。
後半開始序盤、千葉のミスを生かし着実に得点を重ねたSR渋谷は68対54で最終Qに突入。開始約4分でジャマール・ソープ選手のダンクをお膳立てした長谷川智也選手が左足を負傷しベンチに下がらざるを得なくなったり、清水太志郎選手の顔面にディフェンスの手が当たったり、千葉の激しい当たりに苦しめられるも、79対71で勝利。連勝を10に伸ばし、暫定2位に浮上した
勝久ジェフリーヘッドコーチは「誰が出てもハッスルして、数字に表れないことをチームでやれた」と振り返る。けが人を抱える状況だが、「シーズンの最初から難しい状況やチャレンジに一丸となって戦ってきている。誰かがけがした時に他の選手がステップアップして経験を積んでいるのが強みになってきていると思うので、チャレンジだととらえて強い気持ちで挑んでいきたい」と意欲を見せる。
満原選手は「誰かがいなくなったから負けるのではなく、誰が出てもチームとしてのスタイルを貫けているから連勝につながっている」と手ごたえを感じているようで、「自分たちの戦い方は変わらず、ディフェンス頑張ってリバウンド取って走る。きつい時こそマインド的にシンプルに考えて、どんな状況でもやっていきたい」と話した。
両チームは今月10日にも同所で戦う。