渋谷区とあいおいニッセイ同和損保損害保険(渋谷区恵比寿1)が11月30日、「シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー協定(通称S-SAP、エス・サップ)」を締結した。
区が昨年4月から推進している同協定は、民間企業や大学などの持つ技術やノウハウを活用しながら、協働で地域社会の課題解決を図るもので、これまでにキユーピーなど区内の企業を中心に11社、青山学院大学や国学院大学など4校と同協定を結んでいる。
「地域密着を一つの柱」に据える同社。昨秋、地方創生プロジェクトを立ち上げ、80以上の団体と包括連携を結んでいるが、23区内では初の協定締結となる。金杉恭三社長は「今回の締結は象徴的。膝元で結べたことは意義がある」と話す。
連携するのは、「スポーツ振興」「次世代育成」「シェアリングエコノミー」など8つの分野。中でも、両者が「尽力している」パラスポーツの振興に期待を込める。同社には現在17人のパラアスリートが在籍していることから、区内の子どもたちと選手たちのふれ合いの場やPRの場の提供も考えているという。
同社はこれまでも、渋谷区の総合防災訓練「渋谷防災フェス」や「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展(超福祉展)」など区内のイベントに参加するなどしてきた。区ではこれらの活動を区報や区のホームページに掲出するなど「可視化」していく。長谷部健区長は「地域のイベントに参加する企業が増えてくれたら」と期待を込める。