原宿・竹下通り沿いに11月28日、ビックカメラ(豊島区)の新業態1号店「ビックカメラセレクト原宿店」(渋谷区神宮前1、TEL 03-6804-1111)がオープンした。
「髪を洗う」という「コト」視点でヘアケア商品とドライヤーを並べる
従来のビックカメラで取り扱う商品の中から、出店地域の特性や環境に合わせて取扱商品を変えるセレクト業態で、非家電製品を中心にラインアップする同ブランド。1号店となる同店は100円均一ショップ「ダイソー原宿店」と併設する店となる。
同所への出店の打診があったことから開発した業態で、同社専務で経営企画本部長の安部徹さんは「一つのチャレンジ」と位置付ける。同社ではかねて日用品や雑貨類なども展開しているほか、4年前から扱っているドラッグや近年売り場を拡大している化粧品の「接客力を強化」するなど、「引き出しがたくさんある」ことから、地域や客層の特性に合わせた同業態を立ち上げた。
「ビックカメラセレクト原宿店」は建物内の地下1階のワンフロアと地上1階の一部で、面積は約330平方メートル。ファサードに白地に赤字で「BIC CAMERA SELECT」と店名を掲出。1階には専門のエントランスを設けたほか、地下につながる階段も新設。かねて建物内にある階段やエレベーターで「ダイソー」と行き来できるようにすることで、タッチポイントが増えることを見込むが、レジが異なる点を客へ周知させる必要がある。
店内はカテゴリー別に商品を並べるほか、ドライヤーや美顔器、化粧品を試せる専用カウンターも設置。「髪を洗う=シャンプー+ドライヤー」などのように、「コト」をベースに家電と日用品を一緒に陳列する点は、「他のドラッグストアにはない強みになる」と鈴木譲(ゆずる)店長は話す。
売り場構成は、地下1階=薬、化粧品、日用品、スーツケース、旅行用品、美容家電、調理家電、掃除機、地上1階=スマートフォンアクセサリー、オーディオアクセサリー、カメラ、文房具、雑貨、土産、酒。化粧品・医薬品・日用品で4割程度の売り上げを目指す。
原宿店は、10代を中心とした女子高・大学生をコアターゲットに、外国人を中心とした旅行客を意識し、既存店の中で同層の購買が多い商品をラインアップ。取扱商品数は非公表だが、家電と非家電商品の割合は3対7程度で、家電商品は炊飯ジャーや電子レンジなど外国人旅行客に「人気の高い」商品と共に海外の電圧にも対応する商品を扱う。店内には英語と中国語に対応できるスタッフを配備する。
鈴木店長は「これがゴールではなく、お客さまの『これが欲しかった』という声を反映させながら変化していきたい。『気付き』を提案できる店にしていけたら」と意欲を見せる。
営業時間は10時~21時。