渋谷・Bunkamura「ル・シネマ」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9264)で10月14日、映画「ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」の上映が始まった。
近代建築の巨匠として知られる建築家ル・コルビュジエと、2009年に行われたオークションで、約28億円で落札された椅子「ドラゴンチェア」を手掛けたことで知られる家具デザイナーで建築家のアイリーン・グレイのドラマとなる同作。アイルランドと日本の外交関係樹立60周年と、コルビュジエの生誕130年を記念した作品となる。
1920 年代、南仏の海辺に建築デビュー作となる自身の別荘「E.1027」を手掛けていたグレイと出会ったコルビュジェ。後に「傑作」と呼ばれるようになる同所にコルビュジエが滞在したことや、建物内に壁画を描いたことからコルビュジエの作品とされていたという。グレイに対するコルビュジエの「嫉妬や欲望」など、2人の関係・人生を実際の建築や家具などを取り入れて描いた。
メガホンを取ったのは北アイルランド生まれのメアリー・マクガキアン監督。ドナルド・サザーランドさんやラリー・マレン・Jrさんら出演の「マン・オン・ザ・トレイン」(2011年)などを手掛け、同監督唯一のコメディー作品「トラブル・イン・カンヌ」(2010年)は、米オーハイ映画祭で最優秀劇映画賞を獲得している。