渋谷ヒカリエ（渋谷区渋谷2）内の劇場「東急シアターオーブ」で9月8日から、ブロードウェー・ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」が日本初上演される。

公園でバリやシルビア、子どもたちが歌う「Believe」より

　ジェームス・マシュー・バリの戯曲「ピーターパン」の誕生から上演までを描く実話基づいた同作品。2004年にジョニー・デップさん主演で公開された同名映画（邦題「ネバーランド」）を原案に2015年、ブロードウェーで開幕し昨年閉幕した。

　ストーリーは、スランプに陥っていた劇作家のバリが父親の死から立ち直れない少年・ピーターら4兄弟とその母親で未亡人のシルビアと出会い交流する中で、「演劇」も「遊び」も同じ「PLAY」だと気が付き「ピーターパン」の物語を書き出す。演劇は上流階級の人たちが見るものという当時の風潮の中で、バリは「子どもも楽しめる作品を上演したい」との思いを胸に挑戦していく――。演出は「ピピン」などを手掛けるダイアン・パウルスさん、音楽は英ポップグループ「テイク・ザット」ゲイリー・バーロウさん、振り付けはセリーヌ・ディオンさんやマドンナさんなどを手掛けているミア・マイケルズさんがそれぞれ担当した。

　7日に行われた製作発表会には、同舞台の応援サポーターを務める俳優でタレントの坂上忍さんが来場。終盤のシーンで、舞台下からの風で金の紙吹雪が舞い続ける仕掛けを体験した。「サンフランシスコで観劇した時、このシーンにとても感動した。舞台上で体験できるとは思わなかった」と笑顔を浮かべつつ、想像以上の強風に驚いた様子を見せた。

　坂上さんは同舞台を「楽曲の迫力があり歌唱力もとんでもないし、物語がしっかりしている」と絶賛し、「1つの物を作る過程にいろいろな困難がある中、負けずに逃げずにひたむきに頑張っているといつか光が差すという物語。『これから仕事をどうやって頑張って行こう』と考えている若者に見てほしい」と呼び掛けた。

　上演時間は2時間30分（途中休憩あり）。英語上演（日本語字幕あり）。9月8日～24日（24回公演）。鑑賞料は、プレミアム席＝1万5,000円、S席＝1万3,000円、A席＝1万1,000円、B席＝9,000円。今月24日まで（全24回公演）。