サンロッカーズ渋谷(以下SR渋谷)とミクシィグループのフンザ(渋谷区東1)は8月24日、スポンサー契約を締結したことを発表した。
ボールや選手が飛んでくる可能性もある「チケキャンダンクシート」のイメージ
サンロッカーズ渋谷は男子プロバスケ「Bリーグ」に所属するチームで、リーグ開幕となった昨シーズンから渋谷区をホームタウンに活動し、青山学院記念館(=大学体育館、渋谷4)をホームアリーナに使っている。ミクシィは1997年の創業以来、渋谷区内に本社を構えているIT企業で、2013年に創業したフンザはチケットフリマサービス「チケットキャンプ」を展開している。
フンザは、プロ野球チーム「北海道日本ハムファイターズ」などとスポンサー契約を締結して限定チケットの販売をするなど、今年からスポーツ業界との連携に乗り出している。
今回のスポンサーシップでは、SR渋谷のユニホームの背中をはじめ、ゴールポストやエンドライン外の床などに同サービスのロゴを貼り出すなど試合会場での露出を強化。併せて、同サービスで独占販売する「チケキャンダンクシート」を設置する。場所はコートサイド1列目の一部45席で、コートのサイドラインからは1.5メートルの距離となる。Bリーグの試合では通常、コートサイドにスポンサー企業名が入ったパネルを並べているが、SR渋谷は今シーズン、パネルを撤去し臨場感を演出する予定。
同シートの対象となる試合はSR渋谷のホーム戦全30試合で、対戦カードで価格の異なるダイナミクプアイシング制を導入する。チケットの価格は、バリュー=7,400円、レギュラー=8,300円、ブロンズ=9,000円の3プライスで、各試合のチケット価格は発売開始日に公開する。特典として、チケット1枚に付き選手の直筆サイン入りTシャツ1枚が付く。第1弾となる10月分は8月25日(10時)に発売開始。ホームアリーナ開幕戦となる10月7日・8日の三遠ネオフェニックス戦はレギュラー価格となる。購入には同サービスへの会員登録(無料)が必要。1人9枚までの購入制限有り。
同シートの売り上げは、「チケキャン渋谷区バスケットボール還元プログラム」として、諸経費を抜いた全利益をバスケットボール購入費用に充て、区の学校や公共施設に寄付する。ボールにはSR渋谷と同サイトのロゴを刻印する。
SR渋谷を運営する日立サンロッカーズ(千代田区)岡博章社長は「(試合会場に足を運ぶ)動機付けになる」と期待を込める。「見やすさに加えてアリーナの一体感が生まれ、NBAのような迫力ある試合を観戦いただく機会になるのでは。選手やボールが飛んでくる距離なので、ハラハラドキドキしながら見ていただければ」と呼び掛ける。
森田社長も「選手やボールが飛んでくることは何にも代えられない体験なので味わってほしい」と話し、「当社は創業から20年、渋谷から一歩も出ていない。すごく良い縁だと思うので、まずはチケットをしっかり売っていくことが責務だが、僕らの方からもアイデアを出してもっと貢献していきたい」と前向きな姿勢を見せる。今月中旬に同社がプロスポーツに参入する構想があるという報道が出たが「決定したニュースは何もない」という。ただ、「スポーツに貢献には強く思いを持っているので、今回の取り組みもその一環」と話した。
両者は今後、コラボレーションイベントの開催なども視野に入れているほか、ミクシィはグループ全体でのSR渋谷支援として、グループで提供するさまざまなサービスでの取り組みなども検討していくという。