渋谷区を拠点にする男子プロバスケ「Bリーグ」のアルバルク東京(A東京)が5月20日、リーグ初代王者を決めるチャンピオンシップ(CS)セミファイナル2日目を戦った。
2戦先勝で次戦に進出するトーナメント戦となるCS。川崎ブレイブサンダース(川崎)とのセミファイナルを迎えたA東京は、初日となった19日は76対84で敗れ、後がない状況で2日目を迎えた。
序盤から拮抗した展開となったこの日。ディアンテ・ギャレット選手のミスから川崎に先制を許すも、スチール(相手の攻撃中にボールを奪う)やリバウンドからの速い展開で連続得点を挙げるなど積極的にゴールにアタック。守りの展開となった第2クオーター(Q)は終盤にギャレット選手、ザック・バランスキー選手が3ポイント(P)シュートを決め28対27で前半を折り返す。
第3Qは、田中大貴選手が3Pを決めると川崎・辻直人選手が3Pを決め返すなど一進一退の攻防となる。同点で迎えた最終Q序盤、ギャレット選手の連続得点で引き離しにかかるも、川崎・藤井祐眞選手に連続で3Pを決められA東京はタイムアウトを要求。追いかける時間帯が続くも、トレント・プレイステッド選手のダンクやオフェンスリバウンドから得点を挙げたジェフ・エアーズ選手が雄叫びを上げるなど気迫のこもったプレーを見せ、残り13秒でエアーズ選手が3Pを沈め78対77で勝利。
この結果1勝1敗となったため、前後半5分ずつの第3戦に突入。前半は、田中選手の3Pとドライブからの連続得点やゴール下で強さを見せた竹内選手らが得点を引っ張り11対8でリード。後半は川崎のニック・ファジーカス選手、ライアン・スパングラー選手に連続得点を許し、18対26で試合終了。準決勝敗退となった。
伊藤琢磨ヘッドコーチ(HC)は、「これ以上選手たちを誇りに思ったことはないというくらい 50 分間全力で戦ってくれた」と選手たちをたたえ、「いろいろ変化があったシーズンでアジャストする必要があった。選手だけでなくスタッフも成長できた」と今シーズンを振り返った。試合終了後、積極的に握手やサインに応じたギャレット選手は「キャリアの中でも1番良いシーズンが送れた」と充実感を得た様子を見せた。
川崎・北卓也HCはA東京を「元NBAの選手が2人もいて個の力があるチーム。エアーズ選手、プレイステッド選手が入団して結束力が高いくなり、チームバスケになった」と評した。
川崎は、今月20日・21日に行われた試合でシーホース三河に勝利したリンク栃木ブレックスと決勝を戦う。