タワーレコード渋谷店(渋谷区神南1、TEL 03-3496-3661)8階の催事スペース「SpaceHACHIKAI」で5月13日、こうの史代さんの漫画「この世界の片隅に」(双葉社)の原画展が始まった。
中学生時代に漫画を描き始めたこうのさんは、1995年に「街角花だより」でデビュー。広島出身であることきっかけに原爆をテーマに描いた「夕凪の街 桜の国」(2003年~2004年)は実写映画化されたほか、文化庁メディア芸術祭大賞を受賞した。
「この世界の片隅に」は2007年~2009年に手掛けた作品で、同作は、太平洋戦争中の広島・呉を舞台にした家族ドラマ。主人公・すずが広島市から呉に嫁ぎ、新しい家族や街などに戸惑いながらも変わりゆく現実に向き合いながら生きる姿を描いている。コミックスは発行部数100万部を超え、2011年にテレビドラマ化。昨年劇場アニメ化され、日本アカデミー賞・最優秀アニメーション作品賞を受賞するなど話題を集めている。
場内には、漫画原稿や表紙絵など130点以上を展示。利き手ではない左手で描いている背景や口紅で描いているシーンなど、細やかな心理描写・情景描写を見ることができる。ほかにも、取材ノートや写真、こうのさんが自作した年表、使った画材道具なども紹介する。
会場では、直筆サイン入りアートグラフ(3万5,000円、送料別)、図録(1,200円)、トートバッグ(2,600円)などを販売する(一部は今月19日以降)。
開催時間は11時~21時(最終日は18時まで)。描き下ろしポストカード付き入場料は800円ほか。今月30日まで。