国立代々木第二体育館(渋谷区神南2)で5月13日、アルバルク東京(A東京)が男子プロバスケ「Bリーグ」チャンピオンシップ(CS)初戦を迎えた。
8チームが出場し、トーナメント戦で「Bリーグ」初代王者を目指すCS。ホームアリーナである同体育館で初戦を迎えたA東京の相手は、三遠ネオフェニックス(三遠)。会場には両チームのブースター(ファン)2010人が来場した。
第1クオーター(Q)は、A東京の初得点となる3ポイント(P)シュートを決めた田中大貴選手がフェイダウェイ(後方に飛びながらのシュート)、ノールックパスなど多彩なプレーでチームを引っ張り、伊藤大司選手がハーフコートラインから放ったロングシュートがブザービーターとなり、26対15と10点以上のリードを奪う。第2クオーター(Q)序盤は、三遠のゾーンディフェンスに対し、松井啓十郎選手や、竹内譲次選手が3Pを決めリードを広げるも、4連続得点を許すなど三遠の反撃にあい3点差まで詰め寄られた。
後半は両チームともにシュートがゴールに嫌われ得点が動かない場面も見られるも、A東京はスチール(相手の攻撃中にボールを奪う)やリバウンドから得点を挙げ、64対55と再びリードを広げることに成功。最終クオーター(Q)では竹内選手がスチールからのレイアップシュートでバスケットカウントを奪い、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスを決めるなど躍動し90対75で勝利を収めた。
敵将・藤田弘輝ヘッドコーチ(HC)に「計算外」と言わしめる20得点を挙げる活躍を見せた竹内選手だが、自身の成績には「得点はついてくるもの。たまたま良い結果が出ただけ」と控えめな評価で、「リバウンドがチームの力になれたのでは。そこは今日1番うれしかった」と話す。「得点能力の高い外国籍選手にマッチアプするということで気合が入っていた。彼らを勢いにのらせないようにディフェンスからしっかり入ることに重点を置いた。それが良いかたちで出せた」とも。CSは負けたら終わりのトーナメント戦であることから「早く今日のことは忘れて明日に臨みたい」と切り替える。
A東京・伊藤琢磨HCは「ゲームプラン通り行ったところと行かなかったところが明確になった試合」と振り返る。90得点挙げたオフェンスは評価しつつ、竹内選手や田中選手、ザック・バランスキー選手などさまざまな選手をマッチアップさせた「(ジョシュ・)チルドレス選手の守り方をはっきりとしないといけない」と課題を挙げた。チルドレス選手について田中選手は「手が長いので最後に伸びてくる。シュートコースに入ってもステップがうまく切り替えられる能力が高い選手。今日も3Pを2本決められたが、外からもコンスタントに決められると少しやっかい。どれだけ抑えられるかが鍵になる」とも。
藤田HCは「田中選手とギャレット選手は素晴らしいプレーメーカー。準備してきたつもりだが止めるのは難しい」と話し、「リバウンドとルーズボールを頑張らないと勝つチャンスはない。(明日は)全ての気持ちを乗せたい」と闘志を燃やした。
両チームは明日14日にも同所で試合を行う。