渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)9階のホールで4月26日から、体験型恐竜ライブショー「DINO SAFARI(ディノサファリ)」が初公演される。
造形美術品の制作などを手掛けるON-ART(東久留米市)が開発した自立歩行恐竜型メカニカルスーツ「DINO-TRONICS(ディノトロニクス)」を用いる同公演。同社はこれまでも「DINO-A-LIVE」としてライブショーを行ってきたが、ステージングなど「世界観をより作り込んだ」ショーとして新たに制作した。
ショーの舞台は、恐竜特別区でのナイトサファリ「DINOSAFARI」。植物食恐竜トリケラトプスの生態を観察するサファリ体験のはずが、ティラノサウルスなど肉食恐竜たちが次々と姿を現してきてガイドたちも困惑してしまう――。来場客はサファリ参加者としてショーを体験する。公演中はガイドらが恐竜の生態などを説明しながら進めるほか、トリケラトプスと一緒に写真が撮れる時間も一部用意する。
登場する恐竜は、大型肉食恐竜「アロサウルス」(全長6.4メートル)、小型肉食恐竜「ドロマエオサウルス類」の一種「ラプトル」(通称)2体など5種類6体。全長8メートルのティラノサウルス(3号機)、トリケラトプス(同6.5メートル)、福井・勝山で初めて全身骨格が復元された「フクイラプトル」(同5.5メートル)がショーに登場するのは初めてとなる。
今月28日と5月2日の夜には、恐竜が観客にかみつくこともある「ナイトメア・バージョン」も予定する。席は床に敷く人工芝に座る席と、それを囲むように配置する椅子席の2種類を用意し、入場時に来場客が選べるようにした。
ディノトロニクスは、パイロットと呼ぶ操縦者が装着して操作。軽くて強度の高い「ドライカーボン」などを使うことで軽量化を図っているほか、小型カメラや無線を搭載することでパイロットは外部の様子を把握できるようにしているという。
同社社長の金丸賀也(かずや)さんは製作において大切にしていることを、「生き物として表現すること。キャラクターや呼吸など、そばにいるだけで存在を感じられるよう、リアリティーにこだわり続けている」と話す。
「恐竜が生きていたらどういう感じがするのか、(恐竜に)合ってみたいという素朴な理由から作られている」とも。「特に子どもたちに生き物して驚いてほしいし、こういう恐竜がいたんだと『センス・オブ・ワンダー=不思議な感動』を感じてほしい。『エデュテイメント(娯楽的要素を取り入れた教育)』として、周りの自然や生き物に目を向けるきっかけになれば」と期待を込める。
上演時間は約50分。公演期間は4月26日~5月6日(39回公演)。入場料は全席自由=2,800円ほか。