渋谷・Bunkamura「ル・シネマ」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9264)で4月15日、米ファッションイベント「メットガラ」を追ったドキュメンタリー映画「メットガラ ドレスをまとった美術館」が公開される。
毎年5月、NYメトロポリタン美術館(通称MET)服飾部門の活動資金調達を目的に、同美術館を舞台に開催されるパーティー「メットガラ」。600用意する席は席料1人25,000ドル(約285万円)にもかかわらず満席になるという。主催するのは、ファッション誌「VOGUE」アメリカ版編集長でMET理事のアナ・ウィンターさんで、映画「プラダを着た悪魔」でメリル・ストリープさんが演じた編集長のモデルとして知られている。
2015年の服飾部門の企画展覧会「鏡の中の中国(China: Through The looking Glass)」と、同展のオープニングとして開かれた「メットガラ」までの8カ月を追った同作。展覧会のキュレーターは、2011年にアレキサンダー・マックイーンの回顧展「アレキサンダー・マックイーン/野生の美」を手掛けた同部門主任キュレーター、アンドリュー・ボルトンさん。
香港の映画監督のウォン・カーウァイさんを芸術監督に迎えて進めた展覧会準備の過程や、開催に向け北京で開いた記者会見の裏側、設営が遅れる中不眠不休状態で働くスタッフなどをとらえている。そうして迎えた「メットガラ」には、米歌手リアーナさんやレディ・ガガさん、俳優ジョージ・クルーニーさんやアン・ハサウェイさん、仏デザイナーのジャン=ポール・ゴルチエさんらが招待された――。
メガホンを取ったのはアンドリュー・ロッシ監督。2003年に初のドキュメンタリー映画「Eat This New York」を発表。2011年には「ニューヨー ク・タイムズ」紙の内情を追う「Page One」を手掛け、デンバーやオクラホマなどの映画批評家協会の最優秀ドキュメンタリー映画にノミネートしている。
公開に合わせて、施設地階のカフェレストラン「ドゥ マゴ パリ」では、劇中に登場する米歌手リアーナさんが着るドレスを表現したリゾットに骨付きの牛すね肉を合わせた「牛スネ肉とトマトのラグー サフランリゾット」(2,000円、6月25日まで)を、施設近くのガレットとクレープを中心としたレストラン「ガレットリア」(松濤1)ではウィンターのドレスをイメージしたデザートクレープ(1,944円、今月30日まで)を、それぞれ提供する。