青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で4月9日、男子プロバスケ「Bリーグ」のサンロッカーズ渋谷(SR渋谷)と横浜ビー・コルセアーズ(横浜)の試合が行われた。来場者数は2012人。
けがを感じさせないプレーでチームに勢いをつけたベンドラメ礼生選手
前日の8日に続く対戦となった同カード。SR渋谷は肉離れで離脱中の伊藤駿(たかし)選手に加えて、主力選手の一人であるアイラ・ブラウン選手も欠く中での戦いとなった。
前日の試合中にまぶたを切るけがを負いながらも、スターティング出場となったベンドラメ礼生選手はテーピングをして登場。「見えにくかったこともあり、ディフェンスを頑張ろうと思っていた」という言葉通り、スチール(相手の攻撃中にボールを奪う)からチャンスを作り、23対16とチームに勢いをつけた。
横浜の反撃を受け試合を振り出しに戻されて迎えた最終クオーター。「萎縮するよりも思い切り打った方が(良いと思った)」という広瀬健太選手の序盤での3Pで再び流れをつかみ、アールティー・グイン選手の3Pなどで横浜の追い上げを振り切って69対66で勝利を収めた。
前半からコンスタントに得点を挙げていたロバート・サクレ選手。最終Q終盤には、ダンクシュートやバスケットカウント(相手のファウルによりフリースローを得る)となるゴール下のシュートを決めるなど気迫を見せ、入団後最多となる28得点を挙げたほか、リバウンド10本のダブル・ダブルを記録。さらには5本のブロックショット(シュートブロック)、アシスト4本とチームに貢献した。
サクレ選手は前日も13得点、リバウンド15本のダブル・ダブルの活躍を見せている。「自分がダブル・ダブルを記録することはチームとして勝つための一つの手段ではあるが、ある程度やらなくてはいけないことだという意識を持っている」という。
入団から3カ月近くがたち、休日には家族で渋谷に訪れることもあるというサクレ選手。入団会見時に「見たい」と言っていた渋谷駅前のスクランブル交差点は「人がすごい。(はじめは)ずっと人混みを見ていた」という。「ファンの皆の前でバスケをできていることが幸せ」と、あらためて入団の喜びを語った。
今節の2連勝で、チャンピオンシップ(CS)に自動的に出場できる地区2位に付けている三遠ネオフェニックスに1勝差に追いついたSR渋谷。BTテーブスヘッドコーチは「CSに一歩近づいたのでは」としながらも、「自分たちのゴールはCSに出場するだけでなく、上位チームともっとしっかりと戦えるチームになること。今回の勝ちを糧にしたい」とさらなる高みを見据える。
今節は、発生から間もなく1年を迎える熊本地震の復興支援プロジェクトとして、試合終了後にSR渋谷の全選手が募金を呼び掛けた。場内には熊本の物産ブースが設けられたほか、8日には、熊本県のマスコットキャラ「くまモン」も来場した。集まった募金は、主催したクロックス・ジャパン(世田谷区)から熊本に寄付される。
SR渋谷の次回ホーム戦は今月22日・23日の川崎ブレイブサンダース戦となる。