渋谷・松濤にビストロ「TABLE O TROIS(ターブル オー トロワ)」(渋谷区松濤1、TEL 03-6427-0730)がオープンして3カ月が過ぎた。経営はゼロサン(滋賀県長浜市)。
滋賀県内で飲食店5店舗を経営しているnadeshico(同)と滋賀県内の鮎の養殖業者・鳥塚、米農家・吉田道明さんが共同出資して設立した同社。県産食材の6次産業促進を図り、県産食材を使った料理を提供する同店は、滋賀銀行などが設立したファンド「しが農林漁業成長産業化投資事業有限責任組合」の支援を受けて出店。店名の「TROIS」はフランス語の「3」で、「TABLE O TROIS=近江の食卓」との意味を込めて命名した。
一軒家風の店舗は2フロアで約38坪。席数は50席。ファサードには深いシアン色のドアにベージュのオーニングを取り付けた。奥行きのある店内は、暖色の照明や木目の家具を配置した「シックな内装」に仕上げ、1階のテーブルは厨房(ちゅうぼう)とつながった設計になっている。
メニューは、滋賀から直送する野菜を大津の白みそ「九重みそ」をベースにしたソースで食べる「近江のバーニャカウダ」(1,166円)、竹炭パウダーと地ビール「黒壁スタウト」を衣に加えることで長浜の和風建築「黒壁スクエア」を表現した「稚鮎の黒壁ベニエ」、信楽焼の土鍋で炊く近江米「にこまる」を鮎のふりかけとビワマス・鶏・シイタケなどからとっただしで食べる「ビストロ茶漬け」(842円)、「長浜エール」「黒壁スタウト」など5種類の滋賀産クラフトビールの飲み比べセット(2,030円)など。客単価は5,000円~6,000円。
4月からの新メニューとして、養豚の際にバームクーヘンなど菓子パンのくずをえさに、ミネラルウオーターを飲ませた「バームクーヘン豚」の肉を使ったメニューの提供を始めた。メニューは、バラ肉をバームクーヘン状に巻いて5時間煮込んだ後200度のオーブンで焼き上げ、焦がしバターと煮汁を合わせたソースとマッシュポテトを合わせる「ミートバームクーヘン」(2,138円)など3品。
閑静な住宅街である同エリアに出店していることもあり、現在は30代後半~50代が中心に来店しているという。中川拓紀(ひろき)店長は「まずは一度来店いただき、滋賀を体感してもらえたら」と来店を呼び掛ける。
営業時間は17時~翌4時(土曜・祝日は23時まで)。日曜定休。