渋谷の氏神である金王八幡宮(渋谷区渋谷3)で3月24日、ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY」が開かれた。
今月16日から渋谷駅周辺で行われている「第7回 渋谷ファッションウイーク」の一環。同日は境内の参道にレッドカーペットを敷きランウエーに見立てた。
1部は、MIKIO SAKABE(ミキオサカベ)」を手掛ける坂部三樹郎さんと「writtenafterwards(リトゥンアフターワーズ)」を手掛ける山縣良和さんがプロデュースする「東京ニューエイジ」のショー。レジャーシートを使ったアイテムや、デザイナー自身の出身地である「ねぶた」をイメージしたデザインなどをお披露目した「KOUKI SAITO」(デザイナー斎藤幸樹さん)、チュールやオーガンジー、ビニール、レジェンドなど透け感のある素材にビーズで花などをあしらった「monako」(同・森田菜見子さん)など8ブランドが参加した。
2部は、「渋谷ファッションウイーク」に参加している大型商業施設のショップ店員がモデルとして参加する「渋谷スタイル」。今月17日にSHIBUYA109(道玄坂2)にオープンした「KOL ME BABY(コルミーベイビー)」、メンズブランド「VANQUISH」(109MEN’S)、シャツブランド「メーカーズシャツ鎌倉」(渋谷マークシティ)、着物に麦わら帽子を合わせたスタイリングを披露した「ふりふ」(シブヤマルイ)、虎や蛇、ヤシの木などさまざまなモチーフを刺しゅうしたスカジャンなどをまとった「doublet(ダブレット)」(西武渋谷店)、ビンテージリネンのエプロンやオールスターのブーツにスケートボードを手に持った「IROZA」(東急東横店)など21のブランドがお薦めのスタイルを紹介した。
ショーのラストには、「渋谷ファッションウイーク」のアンバサダーを務めるタレントの中川翔子さんが登場。今年は父親・中川勝彦が亡くなった32歳を迎える年ということもあり、「父を越えていく年になるので何でも挑戦したいという気持ち。ここからスタート」という思いを込めて選んだ白のセットアップに、自身で描いた飼い猫「マミタス」のチャームあしらったブレスレットなどを身に付けた姿を披露した。
中川さんは「緊張のあまり」2回ポージング場所を間違えてしまうミスをしてしまい、「関係各社の皆さんにスライディング土下座をしたい」と苦笑しつつ、「いろいろな意味で一生忘れられない1日になった」と笑顔を見せていた。
大西賢治実行委員長は同神社でのショーを「渋谷の氏神でご利益があるし、荘厳な夜にできたことは意義深い」と感慨深げで、「ショップ店員が今売れている商品を着て歩くので身近に感じることができ、気鋭のデザイナーのファッションが彩りを与えてくれている」と振り返る。
7回目を迎えた「渋谷ファッションウイーク」は「大型商業施設が競い合うのではなく、一緒に渋谷を盛り上げていこうという思いが浸透してきた」と手応えを感じている様子で、「幅広いファッションの個性がコラボしてもらえれば、渋谷発が生まれていくのでは」と期待を寄せる。
「渋谷ファッションウイーク」は今月26日まで。