裏原宿エリアなどで2月23日、外国人観光客を対象にしたガイドツアー「外国人観光客原宿ファッションガイドツアー」が行われた。主催は原宿神宮前商店会。
2007年、日本政府観光局(JNTO)が中心となり展開している「ビジット・ジャパン・キャンペーン」とのタイアップで始まった同ツアー。2009年からは独自に行うようになり、渋谷区観光協会や地域の商店会と連動しながら、毎年1回、おおむね春節の時期に合わせて外国人環境客を対象に無料で行っている。
商店会スタッフやボランティア通訳などが周辺エリアのショップを紹介する同ツアーでは、「カワイイ」「ストリート」「エシカル」「ビューティー」をキーワードに巡る店を決め、毎年3分の1程度紹介する店舗を変える。ツアーの参加者は観光案内所に設置するチラシや専門学校などを通じて募集している。
今年は、観光案内所を併設する複合施設「MOSHI MOSHI BOX原宿」(渋谷区神宮前3)をスタート・ゴールに、コンセプトレストラン「KAWAII MONSTER CAFE」や人気雑貨店「6%DOKIDOKI」、眼鏡セレクト店「Opticien Loyd」、NY発レディスストリートウエア「x-girl store」、アメカジショップ「AEROPOSTALE ORIGINAL DEPT.」、コンセプトショップ「EDWIN TOKYO HARAJUKU」など12店を回った。
今年は8人が参加。スウェーデンから1人で3週間の日本旅行に来ているガブリエラさんは、「もしもしBOX」で偶然同ツアーを知ったという。渋谷や原宿がどのような街かは来日前から知っていたというが、「案内があった方がより詳しく分かる。実際に見ると、原宿の『カワイイカルチャー』にはもっと引かれた」と楽しんだ様子。「東京や日本の文化はヨーロッパの人にも魅力的に映るのでは」と話した。
台湾からの男性留学生・ウォンさん(22)は「友達が台湾から来た時に案内したい」と思い同ツアーに参加。「知らない場所も見ることができた。特に『カワイイモンスターカフェ』はすごかった」と目を輝かせていた。原宿に遊びに来ることもあるというコスタリカ出身の女性留学生・ベロニカさん(22)とモンセ(21)さんは「自分たちだけでは大通り以外あまり行かないので、このようなツアーはとてもいい。無料なのもうれしい」と話した。
毎年10人前後が参加するという同ツアー。今後について、同商店会・早川千秋副会長は「テーマを決めて年に複数回行ったり、運営の仕方を検討したりしていきたい」と話す。観光協会・金山淳吾理事長は「(街の魅力は)来ないと分からない。参加してもらいSNSで発信してもらえれば。店も外国人対応を進めていかなくては」とも。
同商店会・八木原保会長は「消費がモノからコトに変化する中、今までのやり方では通用しない。受け入れ態勢を考えていかなくてはいけない」と言い、「幅広い方に来街いただくため、観光協会や各商店会と連携しながら、安心・安全で来やすい街を守っていきたい」話す。