青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で1月28日、男子プロバスケ「Bリーグ」のサンロッカーズ渋谷(SR渋谷)とリンク栃木ブレックス(栃木)の試合が行われた。
同所をホームアリーナとして使うB1中地区のSR渋谷。交流戦となる今節は、日本人初のNBAプレーヤーとして知られる田臥勇太選手率いるB1東地区の栃木を迎えた。チケットが完売となったこの日は3125人が来場した。
ティップオフ後ボールをキープしたSR渋谷は、アイラ・ブラウン選手のシュートで先制。開始4分でスターティングメンバー全員が得点を挙げる好スタートを切り、一時は12点差を付けた。栃木に開始5分強得点を許さない好守も見せ8点のリードで迎えた第2クオーター(Q)だったが、開始直後から栃木に連続得点を許し、約3分で逆転されてしまう。藤高宗一郎選手の3ポイント(P)シュートや、伊藤駿(たかし)選手が空いたゴール下のスペースに飛び込んでジャンプシュートを決めるなどしたが、追いつくことができず25対34で前半を折り返した。
後半も序盤から栃木に攻め込まれるが、ロバート・サクレ選手のインサイドのジャンプシュートやダンク、リバウンドからの広瀬健太選手のジャンプシュートなどで点差を詰め最終Qに突入。広瀬選手の3Pや、ベンドラメ礼生選手がドライブ(ドリブルでディフェンスを抜くプレー)からサクレ選手の得点をアシストするなど徐々に栃木を追い詰める。残り13秒には、アールティー・グイン選手のディフェンスリバウンドからベンドラメ選手がレイアップシュートを決め1点差に迫った。残り11秒でSR渋谷がセットプレーとなるが、ボールを受け取ったベンドラメ選手が田臥選手にスチール(相手の攻撃中にボールを奪う)され、栃木ボールとなってしまう。ラスト1秒まで戦い抜くも64対68でタイムアップとなった。
SR渋谷がこの日意識したことは「ここ数試合良くなかったスタートから良いプレーをすること」(BTテーブスHC)。ベンドラメ選手は「走ると良い流れでバスケができるので、走っていくことを意識した」という。広瀬選手も「オフェンスにばかり集中しておろそかになることが多いディフェンスをしっかりとできた。最後まで継続できなかったが、自分たちのやりたいかたちで試合をできた」と振り返る。
BTテーブスHCは「第2Q、オープンな状態でシュートを打てた場面でも決めきれず、ディフェンスも崩れて苦しんだところが一番の敗因」としながらも、「リバウンドが強いチームに、特に後半で自分たちがリバウンドを取れたこと、インサイドで点を取れたことはよくできた」と評価した。後半について広瀬選手は「ドライブしてディフェンスを寄せてパスを出したり、そのままシュートを打ったりするプレーがチームとしてできた」とも。
この日は、チーム全体で3Pが14本中2本(14.3%)の決定率だった。ベンドラメ選手は「一人ひとりがボールをもらう姿勢を見せることでボールも回るし、3Pも気持ち良く打てるのでは」と分析し、広瀬選手は「3P入らない中で、競った試合ができているのはチームとして成長しているのかな」と手応えも口にした。
田臥選手は「SR渋谷はフィジカルでタフ、運動能力も高いチームだとは聞いていた。簡単に勝てる試合は1つもないので、勝つことを第一に考えた。(明日も)激しくディフェンスしてくるだろうが受け身にならず打開していきたい」と意気込んだ。
両チームは今月19日も同所で試合を行う。