青山キラー通り沿いに来年3月25日、仏高級インテリアブランド「Roche Bobois(ロッシュ ボボア)」の国内旗艦店「Roche Bobois TOKYO」(渋谷区神宮前3)がオープンする。経営はインテリアブランドを展開するCROWN(北青山2)。
1960年、スカンジナビア家具をフランスに輸入しようと考えていたロッシュ家とシューシャン家の出会いから誕生した同ブランド。同年、パリのサンジェルマン通りに1号店を出店し、1974年にはアメリカとスペインに進出。現在では55カ国以上に250店舗以上を展開している。
日本でも1982年からコスガ(現コスガ・ファニチャー)が国内展開を手掛けていたが、今年10月にCROWNが日本での総代理店契約を締結し、国内の旗艦店となる同店の出店が決まった。場所は、ファッションの街として知られる原宿エリアとインテリアショップが点在する青山キラー通りの交わる地点で、「ライフスタイルの向上を目指す」両社にとって「最高のロケーション」と判断したという。店舗面積は1階・2階の2フロアで82坪。
同ブランドは、日常に自分の好きなモノやコトを「さりげなく」取り入れるフランスのライフスタイル「アール・ド・ビーブル」をコンセプトに、ファッションのように年に2回コレクションを発表している。トレンドと最新のデザインのクリエーティビティーを反映するという「コンテンポラリーコレクション」と、各時代のスタイルの家具を現代の生活に適した形に再解釈する「ヌーボークラシック」の2つのラインを展開。デザイナーやアーティスト、建築家らとのコラボレーションや、塗装・サイズ・仕上げなどをカスタマイズできるのが特徴。ヨーロッパでの生産などにこだわっている。
日本ではまずコンテンポラリーコレクションを展開する予定で、組み立て可能なラウンジソファ「マ ジョン」、大理石を削り出した脚のテーブル「アクア」をはじめ、チェアやデスク、シェルフ、キャビネットなどのインテリアに加え、ラグや照明などのインテリア小物もそろえる。価格帯は未定だが、仏本国同様「ハイブランドの価格設定」になる予定。コアの客層は富裕層を見込むが、小物を充実させることで幅広い層へのアプローチを図るという。
日本とフランスの文化は「共通する部分も多くある」ことから、仏ロッシュ ボボア社ジル・ボナン社長は「(日本は)特別な国。アジアのみならず海外にも響き渡らせる影響力がある」と期待を込める。インターナショナルディレクターのマルタン・グレーズさんは「カラフルさや心地よさは他にないと確信している」とも。
CROWN野田豪社長は「日本はインテリアの先進国ではない。家を構成する家具の選択肢が足りていない。より多くの選択肢を作りたい」と話す。同社専務でロッシュ ボボアのブランドマネジャー所奈津子さんも「インテリアシーン向上の一助になれれば」と意気込む。旗艦店オープン後は対面販売を重視し、関西などへ路面店の展開を視野に入れている。
営業時間は11時~20時。