渋谷駅近くの明治通り沿いに12月1日、飲食店ビル「MJ渋谷3.18ビル」(渋谷区渋谷3)がオープンした。運営はムジャキフーズ(恵比寿4)。
主要駅から徒歩圏内など「一等地」にこだわって出店している同社が新築した同ビル。同通り沿いには、「俺のハンバーグシュシュ渡辺」「肉とワインBitterValley Grill」も出店しており、ドミナント戦略として相乗効果も見込む。ビル名は社名と出店地の住所から命名。入居する3店舗中2店舗は、飲食店経営を目指す独立志願者から出店したい業態などの企画を募り、個人事業主として店舗運営を業務委託する独自の制度「トラスト方式」で展開する。
路面店は同社直営の「沖縄料理とそば かんから食堂」(TEL 03-6451-1721)。店舗面積は34.94平方メートルで、席数は20席。視認性を高める赤を基調に、店頭にはオリオンビールのちょうちんを飾っている。店内は古民家を改装したような食堂をイメージし、オープンキッチンのカウンター席と子上がりのテーブル席を設けた。店名は戦後に物資不足だった沖縄で缶詰の空き缶で作られた三線に由来。ターゲットは20~50代の男女で、近隣企業で働くビジネスマンやOLの女子会なども見込む。
メニューは、そばやチャンプルー、ポーク卵などの定食(730円~980円)や、ハーフサイズのそばと4種類から選べる丼のセット(850円)、海ぶどうなどのつまみ、紅芋コロッケ(以上480円)などの揚げ物、昆布やしいたけなどの炒め物「くーぶいりちー」(450円)、豚足を煮込んだ「てびち煮」(680円)などの肉料理など幅広く用意。ドリンクは、「残波」のみをラインアップする泡盛(380円~580円)、泡盛をレモンや青リンゴなどで割る「島ハイサワー」、米発ファストフード「A&W」オリジナルドリンク「ルートビア」(以上380円)などを提供する。想定客単価は、昼800円、夜1,200円。営業時間は11時~翌4時。
2階は鶏肉料理を中心とした居酒屋「炭焼酒場 はざま」(TEL 03-6421-9421)。店主は但馬地鶏を使う店や「鶏カツ」店などさまざまな飲食店を経験した長谷敏明さん。店舗面積は34.94平方メートルで、席数はスタンディング含め23席。店内は、ガラス越しに焼き鳥を焼いている様子を見られるようにし、カウンターは「ゆったり座れるよう」高さ75センチに設定するなどした。コアターゲットは30代のビジネスマンで、同世代をを中間管理職と想定し「はざまで頑張るビジネスマンに元気になってもらいたい」との思いを込め店名を付けたという。
メニューは、焼き鳥(129円~194円)、鳥刺し(626円)などの刺し身、もも肉の唐揚げ(518円)などの揚げ物、レモンシロップ漬け入りの「甘い」、生レモン搾りの「ノーマル」、塩漬けレモン入りの「しょっぱい」の3種類から選べるレモンサワー(410円または453円)など。昼には、「とりかつ卵とじ丼」(780円)、「とりかつソース膳」(850円)などをご飯の大盛り・お代わり無料で提供する。想定客単価は、昼800円、夜2,000円。営業時間は11時~15時、17時~23時30分。
4階は「LIFESTYLE WINE STORE/V.I.P」(TEL 03-6451-1361)。店主は恵比寿のフレンチレストランで修業したソムリエの牛原和樹さん。店舗面積は34.94平方メートルで席数は17席。ブルックリンスタイルを意識したグレーで統一した店内は「居心地のいい空間」を目指しゆったりとした席配置にするなどした。店名は、「sense of Values(価値観)」「Ideal(理想)」「Passion(情熱)」のアクロニム(頭文字)。コアターゲットは下層の店より少し高い40~50代を見込む。
常時30種類以上を用意するワイン(810円~)をはじめ、赤ワイン醸造用の有機ブドウを搾ったジュース(864円)、「ダッテリーニ」という品種のトマトなどを使ったラタトゥイユのグラタン(972円)、プロシュット・ディ・パルマと季節のフルーツ(1,080円)などをそろえる。想定客単価はカフェタイム800円、ディナー4,000円。営業時間はカフェ=15時~17時、ディナー17時~24時。