渋谷で冨田勲さん追悼公演「ドクター・コッペリウス」 初音ミクが人間と踊る

バレエ衣装の初音ミクが出演する©Crypton Future Media,INC.www.piapro.net

バレエ衣装の初音ミクが出演する©Crypton Future Media,INC.www.piapro.net

  • 0

  •  

 渋谷「Bunkamuraオーチャードホール」(渋谷区道玄坂2)で11月11日・12日、作曲家、シンセサイザー・アーティスト冨田勲さんの追悼特別公演「冨田勲×初音ミク『ドクター・コッペリウス』」が上演される。

[広告]

 冨田さんは1932(昭和7)年東京生まれ。慶応義塾大学在学中から作曲家として活動を始め、1974(昭和49)年に発表したシンセサイザーによるアルバム「月の光」が、米ビルボード誌のクラシカル・チャートで1位を獲得し、日本人として初めてグラミー賞にノミネート。NHK大河ドラマや手塚治虫作品、山田洋次監督作品で音楽を担当するなどしている。今年5月、慢性心不全のため84歳で逝去した。

 「ドクター・コッペリウス」は冨田さんが亡くなる1時間前まで制作に取り掛かっていたという遺作で、世界初演となる。宇宙へ飛び立つことを夢想する主人公コッペリウスと、それをかなえるべく異界からやってきた初音ミクが織りなすストーリー。コッペリウス役を演じるダンサー風間無限さんと、3DCGの初音ミクが交わる立体映像装置の導入が同公演の「最大の注目ポイント」となる。作中では、1970~80年代に冨田さんがオープンリール・テープに残していた音源も使われる。

 公演では、冨田さんが宮沢賢治の世界を音で表現した作品で初音ミクをソリスト(独唱者)に起用した交響曲「イーハトーヴ交響曲」を演奏するほか、英音楽プロデューサーでレコーディング・エンジニアのエイドリアン・シャーウッドさんが来日し、冨田さんが1977(昭和52) 年に発表した「惑星 Planets」をライブでダブ(別の曲に作り直す)パフォーマンスをする。

 冨田さんの長男で慶應義塾大学先端生命科学研究所所長の冨田勝さんは「これは父が必ずやり遂げたいと並々ならぬ意欲を持って取り組んだ企画。『ドクター・コッペリウス』の完成を喜び、父の思いを1人でも多くの方に聞いてもらいたい」と呼び掛ける。

 鑑賞料はS席=1万円、A席=8,500円。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース