企業・行政・NPO・市民などが連携し地域課題の解決に取り組むまちづくりプロジェクト「渋谷をつなげる30人」が10月13日、始まった。主催はフューチャーセッションズ(渋谷区神宮前5)。
渋谷を拠点にする企業数の多さや「多様性を生かして」、地域の企業が一緒になり、自治体と連携することで「地方創生ができるのでは」というモデルケースづくりを目指す取り組み。「企業が街づくりの主役になる可能性を示したい」という。
同社野村恭彦社長は「自治体がハブとなり複数の企業が集まり、NPO、市民が参加し一緒になって新しいものを生み出していく。自治体が中心にいることで公共的な目標になる。ビジネスを生み出すだけでなく、地域の中で皆が喜ぶサービスを生み出せるかが重要になる」と説明。
同プロジェクトに期待を寄せる長谷部健渋谷区長は「区政は地方行政なので、区民に対する視点が多かった。しかし、渋谷は住民だけでなく、働いている方、遊びに来ている方などの街でもある。渋谷が好きで関わってくれる『渋谷人』の方々と街づくりをする必要性があると思うので、意見を重ね合わせていき一つのハーモニーをつくりたい」と呼び掛けた。
参加メンバーは「多様性を確保した上でコミュニティーとして成立する最大の数」として30人とし、渋谷区に拠点を置く企業から20人、行政・NPO・市民から10人の計30人で構成。今回参加するのは、CAMPFIRE、キユーピー、京王電鉄、セコム、東急不動産、ビームス、ボッシュ、渋谷区、NPO法人「グリーンバード」、代官山商店会など。
10月~12月は、イノベーションやファシリテーション、統計の基礎を学んだり、取り組むテーマを決めてチームを分けたりする。12月~来年1月には、テーマごとにステークホルダーを招き一般市民らにも公開するセッションを予定し、原宿に開設するセッション・プロジェクトスペースを使い事業モデルなどのプロトタイプを構築する。
来年2月の最終報告会には長谷部区長も招き、テーマのプロとタイピングしたアイデアと提言を発表する予定。最終的に7つの事業モデルをつくりたいという。
来年2月28日まで。