渋谷マークシティ(渋谷区道玄坂1)イーストモール3階の催事スペースに9月6日、昭和女子大(世田谷区)の学生がプロデュースする梨専門店が期間限定オープンした。
アントレプレナーシップやコーポレートファイナンスを専攻する、同大グローバルビジネス学部ビジネスデザイン学科・保田(ほうだ)ゼミのゼミ活動の一環。ビジネスのノウハウを学ぶことを目的に、昨年は渋谷駅地下コンコースでミカン商品を販売するワゴンショップを出店した。
今年は店舗出店以外も考えたが、「先輩に負けたくない」というゼミ生の思いもあり店舗の出店を決めた。出店場所探しから、店舗コンセプトや取扱商品の決定、仕入れ交渉、ホームページやチラシなどの作成などを全て学生が行っている。ゼミ生は6人と少人数のため、商品の袋詰めや店頭での接客などは友人の手も借りているという。
場所は学校から近いことや来街者が多いことから渋谷での出店を決めた。「東京に無い商品を販売したい」と国内各地の製菓店や商工会議所に連絡を取る中で、学生との取り組みも行っている今年創業50周年の製菓店「くれは製菓」(富山市)に出合った。同店で扱う「呉羽梨」を使った商品を取り扱うに当たり梨について調べ、疲労回復やむくみ予防など「美容や健康に良い効果がある」ことを知り、同店では「梨が美容と健康に良いことを伝える」ことをコンセプトに掲げた。
「呉羽梨(豊水)」(1玉400円)は、前日に収穫したものを神名梨園(富山市)から毎朝直送で仕入れる。都内初販売という「くれは製菓」の和菓子は、呉羽梨のような形の最中生地に、1週間かけて蜜に漬けた呉羽梨(幸水)に白あんを合わせたあんを手作業で詰める「梨最中 華乃長十郎」(5個500円)など4種類を用意。中に呉羽梨のコンポートが入った焼き菓子「梨の恋人」は、幸水を使ったバニラ生地の「さっちゃん」と豊水を使ったチョコ生地の「ゆたか」をセット(280円)で販売する。
富山は薬売りが有名であることにちなみ、「長者の木」などとも呼ばれ薬用としても使われてきた「メグスリノキ」をベースにしたティーブランド「メグスリノキの九宝茶」もラインアップ。フレーバーは、ハトムギ・エゴマ・ヨモギなどをブレンドするシンプルな「九宝茶」やウコンとペパーミントが特徴の「元気やちゃ」など5種類で、学生が組み合わせた3種類1個ずつのセット(490円)と、日替わりで1種類用意するティーパック30個入りのパック(2,140円、各日10パック限定)を販売する。
副ゼミ長の太田晶子さんは「お客さま一人一人を大切にして、呉羽梨のおいしさや良さを伝えていきたい。試食も用意しているので、試していただきみずみずしさを体感していただきたい。他のフルーツと比べて梨の加工品は種類が少ないので、この機会に手に取っていただければ」と来店を呼び掛ける。
1日の売り上げ目標は22万円。営業時間は11時~21時。今月12日まで。