渋谷・宇田川町のミニシアター「アップリンク」(渋谷区宇田川町)で7月23日、ドキュメンタリー映画「シュガー・ブルース 家族で砂糖をやめたわけ」が上映される。
妊娠糖尿病を患った女性監督アンドレア・ツルコヴァーさんが、「砂糖と健康」についての探求と家族の体験を5年間記録したセルフ・ドキュメンタリー。ツルコヴァーさんは1977年、チェコ共和国出身。手掛けた作品はチェコ国内でドキュメンタリー映画賞の受賞や、国際映画祭にノミネートした実績を持つ。日本での公開は同作が初めてとなる。
2009年、3人目の子どもを妊娠した時に妊娠糖尿病と告げられたことツルコヴァーさんは、スーパーマーケットで精製された砂糖が含まれていない加工食品を見つけることの難しさなど、生活から「砂糖を取り除くことの困難さ」に直面。そこから、砂糖についてのリサーチを始め、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ3大陸8カ国に足を運び、科学者や研究者、医師、糖尿病の患者、政治家、食品関係のジャーナリスト、砂糖業界の関係者らを取材。精製された砂糖が「体と精神に及ぼす作用」を探り、砂糖の歴史をひも解く。
「リサーチを始めた当時は、砂糖を問題視している人はほぼ皆無だった」と振り返るツルコヴァーさん。「私はこの映画を世の親御さんのために作った。(映画では)砂糖、病気、そして薬というからくりがいかに効率よく機能しているかを紹介している。大切なのは子どものころから砂糖漬けにしないこと」と言い、「(5年前から)根本的に何かが変わったわけではないが、現状への対策はそれほど面倒なものではない。シュガー・フリーは誰もが自分の家庭の食卓で始めることができる無血の革命」とコメントを寄せている。
初日の23日にはツルコヴァー監督とエッセイストで料理研究家の安井レイコさんが登壇する舞台あいさつを行う。