アパレルITベンチャーの「IROYA」(渋谷区上原3)が7月12日、小売り流通事業者向けのクラウドPOSサービス「Monopos(モノポス)」の提供を始めた。
2014年に創業し、毎月1つの色をフィーチャーし商品を展開するセレクトショップとECサイト「IROZA」を展開している同社。
小売業界で進むオムニチャネル化を支援する同サービスは、「モノの流れを、ラクにする。」をコンセプトに、在庫管理から顧客データ管理、配送・決済までのサプライチェーン工程をカバーする。ターゲットは中小ブランド。
基本プランでは、実店舗とECサイトの商品をリアルタイムで連携する在庫管理システム、受発注管理システム(準備中)、会員登録や色別検索などIROZAのECサイト同様のシステムを使える自社ECの構築(ショッピングカート)、POSとレジの機能を持つiPhone・iPadアプリによる売り上げ管理、配送・決済、独自のIDとQRコードによる顧客データ管理機能を利用できる。
同サービスを導入すると、IROZAのECサイト上にも商品を掲載することができるようになる。サービス導入にかかる初期費用や固定費用は無料で、物流費用は別途見積もりとなる。EC販売による手数料は20%。そのほか有償のオプションも用意する。
同サービス提供に向け、同社は、大和ハウスグループの大和物流(大阪市西区)と、メディア事業とアドテクノロジー事業を展開するVOYAGE GROUP(神泉町)の連結子会社VOYAGE VENTURESの2社と資本業務提携を締結。大和物流は同サービスを共同展開するほか、物流拠点となる倉庫の提供(有償、準備中)なども予定。VOYAGE VENTURESはアフィリエイトサービスによる集客支援(有償)などを行っていく。配送に関してはヤマト運輸(中央区)とサービス連携する。
加えて、リテール事業の推進体制強化を図っている東急電鉄と東急百貨店それぞれと業務提携を締結。東急ストアやSHIBUYA109などさまざまな小売り事業を展開する東急グループではIROZAのノウハウを導入していく。東急百貨店では同サービスを既存・新規テナントへの提供を行うほか、IROZAのECサイト上に百貨店の商品を掲載することで新規顧客・販路の創出、実店舗とECサイトの相互粗相客の推進を図る。将来的には独自のプラットホームを構築していく方針という。
IROYAは、モノポスを2017年6月末までに100社、2年以内に海外を含めて1000社以上への導入を目指す。