渋谷区立宮下公園(渋谷区神宮前6)などの整備案が12月9日、区議会本会議で可決された。
区は駅を中心に再開発が行われていることや、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京五輪・パラリンピック開催が控えていることなどから、民間ノウハウや資金を活用し宮下公園とその下に位置する渋谷駐車場を一体的に整備するため、昨夏、公募型プロポーザルを実施。
今年3月に候補事業者を三井不動産(中央区)に決め整備案を区議会に提案していたが、地元の人たちから理解が得られなかったことなどから審議未了・廃案となっていた。区長をはじめ区議会議員が変わって以降、5月から10月にかけて地元の人たちを中心に整備案などを説明し「一定の理解を得られた」ことから再度議案を提出。今回の可決に伴い、基本協定が締結された。
敷地面積は1万592平方メートル(南側6041平方メートル、北側4551平方メートル)。3階建ての商業施設の屋上に公園を整備し、カフェやフットサル・バスケットコート、スケート場、クライミングウオールなどを設置。施設構成は、地下1階~地上1階=駐車場(368台)、1階~3階=ブランド・飲食店などを予定。17階建て200室程度の宿泊施設も隣接して建設する。
同園は1953(昭和28)年に開園し、1966(昭和41)年の改修で1階部分が駐車場、2階部分が公園となる現在の形態となった。2011年のリニューアルで、フットサル場に加えてクライミングウオール、スケート場が新設された。
同所には、現施設の解体工事期間を含めて30年間の定期借地権を設定し、事業終了後は更地返還される。三井不動産が提案した借地料は年6億300万円。
両者は2016年内に定期借地権設定契約を締結、同年度内に現施設の解体工事に着工。北側と南側の2段階に分けて工事を行うなど可能な限り公園機能を損ねないように進め、2019年度の竣工・開業を目指す。