渋谷公会堂でバックステージツアー 建て替え前に楽屋やステージ袖など公開

ステージ上からの眺めを堪能する参加者ら

ステージ上からの眺めを堪能する参加者ら

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 建て替えに向けて閉館した渋谷公会堂(渋谷区宇田川町)で10月18日、バックステージツアーが行われた。

ステージ上に思い出などをつづる参加者たち

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 1964(昭和39)年に東京オリンピックの重量挙げ会場として完工し、翌年2月に渋谷公会堂としてオープンした同館。「渋公」の愛称で親しまれ多くのアーティストのライブや、音楽番組「ザ・トップテン」「題名のない音楽会」、バラエティー番組「8時だョ!全員集合」の収録などが行われた。老朽に伴い建て替えが決まり、今年10月4日に歌手・沢田研二さんのライブをもって、約50年の歴史に幕を閉じた。

 取り壊し前最後の一般公開企画として開いたバックステージツアーには公募で集まった76人が参加。参加者は、出演者らが使う1階裏手の楽屋入り口や楽屋、浴室、ステージ正面に位置する3階の映写室・ピンスポット室(通称ピンルーム)などを、裏導線を通りながら見学。楽屋は和洋合わせて5室あり、和室は演歌歌手が好んで使っていたという。リハーサル室として作られた1階の部屋は、近年は「足りていなかったので楽屋として使っていた」というエピソードも。

 ツアーの最後にはステージ上に上がり、記念として参加者が床に思い思いのメッセージをつづった。ホールの扉やステージ上の幕などには、同公会堂やイベント興行会社などのスタッフたちのメッセージも書かれていた。

 都内在住の会社員・新井さんは10年ほど前から沢田さんのライブに足を運ぶようになり、同公会堂にも来ていたことから参加。ツアーに参加してみて、「楽屋の位置とホール客席が近かったことに驚いた」と振り返った。「景色とか覚えているので(建て替えは)寂しい」と話し、新しい公会堂では「(沢田さんに)こけら落としをしてほしい」とも。

 渋谷区在住の鈴木さん(27)は9カ月の長女と共に参加。同公会堂は2011年に「大好きなゴールデンボンバーのライブを初めて見た思い出の会場」だと話し、メンバーたちが立った「ステージからの景色が見られたことに感激」と笑顔を見せた。新しい公会堂には「良さを受け継ぎつつ、新しい歴史を刻んでほしい」と期待を込めた。

 新しい公会堂は新総合庁舎と共に2018年度に完成予定。

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