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西武渋谷店で「明和電機」プロデュースの展覧会 手で作る「モノ」に特化

明和電機の「製品」

明和電機の「製品」

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 西武渋谷店(渋谷区宇田川町)A館7階特設会場で5月1日、明和電機がプロデュースする「不思議なモノたちのワンダーランド~Mise Mono Go! Yeahhh!!!展~」が始まった。

女性の顔に老化~骸骨の8段階を20時間かけてペイントしたJIROさんの作品

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 明和電機は1993年結成のアートユニット。青い作業服を制服として着用し、作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼ぶなど「日本の高度経済成長期の中小企業のスタイル」で活動。国内外で展覧会やライブを行っている。

 明和電機の土佐さんによると、インターネットなどの普及で「モノ(物質)」を見せるのではなく、「情報(=コト)を知って満足するようになってしまった」ことから、手で作ったモノで「エンターテインメントをしている」人たちを集めたモノの展覧会を企画。タイトルは「見せる=ミセ」「もの=モノ」「行く=ゴー」「驚く=イエー」との思いを込めている。

 参加するのは、明和電機をはじめ、特殊メークアーティストのJIROさん、漫画家の丸尾末広さん、映画監督などで活動するTORICOさん、イラスト・グラフィックなどを手掛けるアーティストAruta Soupさん。会場には、土佐さん・TORICOさん・Aruta Soupさんが手掛けるファッションブランド「MEEWEE DINKEE」の商品も並ぶ。

 明和電機は、人工声帯を鳴らしつつ音程などを制御することで人間のように笑う「ワッハゴーゴー」などに加え、走行中のランナーにトマトを食べさせることを目的にカゴメと共同開発した「ウエアラブルトマト」、シャンパンなど発泡酒を発射するための銃型の台「ナポレオン銃」(70万円)などの新作も紹介する。

 JIROさんはこれまで手掛けたSFX(特殊撮影)造形のほか、近年手掛けているという筆を使ったペイントで特殊メークを施す作品も並べ、丸尾さんは「少女椿」原画などを展示。三つ目のキャラクターを多く手掛けるAruta Soupさんはこれまで手掛けた作品に加え、真っ白の立体作品も置く。期間中は連日、同作品にライブペインティングし作品を作り上げる。

 TORICOさん初のインスタレーション作品は上下を逆さまにした小部屋部屋の「ABEKOBEYA」で、来場者が作品に入って写真を撮影できる。TORICOさんは「表と裏」など相反するものの対比をテーマにした作品を手掛けており、同作は来場しないと参加できないというアナログと、撮影した写真はSNSで拡散するというデジタルの融合をテーマに作った。

 期間中はイベントも開く。2日=「MEEWEE DINKEE」の服と明和電機の「製品」、JIROさんの特殊メーク、ARUTA SOUPさんの描くモンスターを合わせたファッションショー、3日=土佐さんが演じる「ヒゲ博士」が「製品」が生まれた仕組みや完成品を自動演奏楽器に合わせてデモンストレーションする、親子向けのショー、5日=即興演奏や映像に合わせてArata Soupさんが絵を描くライブペインティング、6日=JIROさんをはじめクリエーターユニット「KAGE6SHA」のメンバーを招いたトークショー。各日、入場券購入者先着50人に整理券を配布する。

タイトルをローマ字読みすると「みせものごや(見世物小屋)」で、サーカスや現在で言う動物園のような要素を持っていた江戸時代の「見世物小屋をやりたい」と思っていた土佐さんの思いが裏テーマとして込められている。土佐さんは「まさに『ゴー』して『イエー』となってほしいのでご来場いただきたい。そして最後はSNSで拡散してもらえれば」と話す。

営業時間は10時~21時(4日~6日は20時まで、最終日は17時まで)。入場料は一般500円、高校生以下無料ほか。今月10日まで。

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