原宿・竹下通りの商業施設「CUTE CUBE HARAJUKU」(渋谷区神宮前1)に5月3日、シュークリーム専門店「クロッカンシューザクザク 原宿店」(TEL 03-6804-6340)がオープンする。経営は菓子ベンチャーのBAKE(目黒区)。
「クロッカンシューザクザク」は、同社沼真太郎社長の実家である札幌の洋菓子店「きのとや」の商品。同商品専門店として昨年9月に1号店をルミネエスト新宿内にオープン。2号店で旗艦店に位置付ける同店は、10~20代の若年層や外国人旅行客へのリーチを図るとともに、「食べ歩きスイーツの聖地である原宿で勝負したい」(同社PR担当・阿座上陽平さん)という思いから出店する。
店舗面積は46.6平方メートル。「アパレルショップのような雰囲気」を目指した店舗デザインは黒を基調に仕上げた。青空のような色味の床や天井からつるすペンダントライトなどがアクセントになっている。「工場が売り場」をコンセプトにした製造販売一体型の店舗でテークアウト専門。工房と売り場はガラス窓で仕切っているため、シュー生地を焼き上げる様子や生地にカスタードを詰める工程などが見られるようになっている。
シュークリームは生地表面にあしらうナッツやシュガーコーティングで、「ザクザク」した独特の食感を演出。中に詰めるカスタードクリームには、国内で「2%に満たない」という放牧で牛を育てている北海道の農家と契約したことで、搾乳・低温殺菌から3日で店舗に直送される「新鮮な」牛乳を使う。加えて、伊ロボクーボ社の真空調理機械を導入することで、約20分という短時間かつ安定的にカスタードを作ることを実現した。
注文を受けてからバニラビーンズ入りカスタードクリームを詰める「クロッカンシューザクザク」(1ピース250 円、6ピース1,450円)に加え、シュークリームにも使っているシュガーコーティングしたアーモンドをまぶしたソフトクリーム「ザクザクソフト」(450円)を同店限定商品として販売する。客単価は500円ほどを見込む。
新宿店や同社が手掛けるチーズタルト専門店「BAKE」ではメニューは1種類のみ。阿座上さんは「1商品のみだと売れなければ大変だが、自信を持って提供している。原材料にこだわったり手間をかけたりでき、ロスを減らすこともできるメリットがある」と話す。自社の強みを「安心・安全な食材を使い出来たてを提供する点」と言い、「原宿スイーツの新定番にしたい」と意欲を見せる。
新宿店は月9万本を売り上げるなど好評で、「(行列などで)お待たせしてしまうかもしれないが、待ちながらも店内や作る工程を見て楽しんでいただければ」と来店を呼び掛ける。
営業時間は10時~20時。同社では今後、多店舗化を進め年内に3~5店舗まで増やす予定。