渋谷・並木橋交差点近くに6月上旬、漫画サロン「トリガー」(渋谷区渋谷3)がオープンする。経営はイラストや漫画に特化した制作代理店業務などを手掛けるサーチフィールド(桜丘町)。
同社社長の小林琢磨さんが「漫画をきっかけに起業した」ことから、「運命を変える力を持った漫画に出合える場を作りたい」という思いで発案した同店。小林さんもレビュアーとして参加し、堀江貴文さんが代表を務める「おすすめ本」紹介サイト「マンガHONZ」がプロデュースを手掛ける。
開業に向けサーチフィールドは、自社で運営するクラウドファンディングサイト「FAAVO」で支援を求めた。3月18日に開始し、4月22日に目標額の800万円を突破。今月23日10時30分の段階で246人から833万8,000円が集まっており、支援額・支援者数ともに同サイト最高記録になっている。同プロジェクトは、さらなる設備・サービス充実を図り、ストレッチゴールを設置。当初の予定通り5月20日まで支援を受け付けている。
「トリガー」の店舗面積は約17坪で、席数は最大30席。「落ち着いた」空間に仕上げる。店舗はイベントスペースとしても活用し、漫画家を招いたファンイベント、同じ作品のファン同士が集い・語るイベントなど月20回(予定)のイベントを開き、コミュニケーションが生まれる場所を目指す。
店内には同団体レビュアーがセレクトする3000タイトル、1万冊以上の漫画をラインアップ。1タイトルで全巻そろえるのではなく、「特に心を打ち抜く」シーンなどが描かれた巻数をピックアップする予定。店頭には同団体メンバーで、本に関する情報を紹介するサイト「Book News」を運営する永田希さんと、「マンガソムリエ」として活動する兎来栄寿(とらいえーす)さんが交代で常駐し、来店客の趣味や好みに合わせたタイトルを紹介。ドリンクや軽食もそろえ、カフェのように利用できるようにする。
利用料は1回500円(別途ワンドリンク)。会員制度も導入し、毎回の利用が無料になる「シルバートリガーカード」(年1万2,000円、2年目からの更新料2,000円)、利用やドリンクが無料になるほか、イベント参加料の割引などがある「ゴールドトリガーカード」(同3万6,000円、5,000円)を用意する。
同サイトでのこれまでの最高支援資金は324万円だったこともあり、「無謀なチャレンジだと思っていた」と振り返る小林さん。約1カ月で目標額が集まったことは「想定外」と驚いた様子ながら、「(当店は)漫画好きの夢を実現できる場所だと思う。そこに共感いただけたと思うので、夢を崩さないよう実現するために努力したい」と意気込む。
営業時間は16時~24時(土曜・日曜は13時~)。