渋谷ヒカリエ（渋谷区渋谷2）9階・ホールAで1月17日、「面白法人」を掲げるIT企業カヤック（神奈川県鎌倉市）の新卒・中途向け採用イベント「1社だけの合同説明会」が開催される。

　サイコロの出た目に合わせて月給を増やす「サイコロ給」などユニークな制度でも知られる同社。採用に関しても、北海道から鹿児島までをバスで回り、バス車内で説明会を開く「旅する会社説明会」など毎年異なる企画を行っている。そうした中、部署や職種を限定せず、より多くの社員と話し会社の雰囲気を肌で感じることで、「就職のミスマッチをなくせるのでは」という考えから、さまざまな社員が仕事内容などを話すブースを出展する「1社だけの合同説明会」を昨年初開催。

　昨年は社員の友人なども含め600人ほどが来場。うち200人ほどが中途希望者だった。会場の雰囲気は社員も私服であることから「緩め」で、「良くも悪くも会社の雰囲気がよく分かる」と社内外で好評だったという。採用・会社理解につながったことから今年も開催を決め、会場を約2倍に広げ出展ブースなどを増やす。

　当日は、1対1でポートフォリオ添削をする時間も用意する「デザイナーブース」、社内転職事情や普段の業務内容について話す「社内転職ブース」、昨年の新入社員や内定者と少人数で座談できる「新卒・内定者ブース」、元社員による「退職者ブース」など約40ブースを展開。IT企業が集積する渋谷で開くことから、同社元社員の出戻り就職について役員が相談に乗る「出戻りブース」も新たに設ける。

　同社をはじめ鎌倉を拠点にするIT企業などが参加し「鎌倉の街をITで活性化」をテーマに活動している「カマコンバレー」のブースでは、他のIT企業社員も登場する予定。役員と面接ができる「最終面接ブース」には16人の社員を配置。同ブースではその場で内定が出る可能性もあり、昨年は会場で2人の内定が出たという。場内には、アテンド役など含め同社社員約100人が集まる。

　新たな試みとして、「カヤックの仕事展」も同時開催。同社のスタッフが実験的に作った作品をまとめたサイト「面白法人カヤックのつくってみたラボ」の作品を展示。制作メンバーも常駐し、話を聞けるようにする。

　「何をするかより誰とするか」をキーワードに「会社＝働いている人だと考えている」と同社人事部の柴田史郎さん。「会社の雰囲気などから自分に合う職種があるかを見つける仕事選びもいいのでは。面白く働くことを第一にしているので、社員自身が楽しんでいる雰囲気が伝われば」とも。

　開催時間は13時～20時。入場無料。特設ページ内で事前申し込みも受け付けている。