ドキュメンタリー映画「みんなのアムステルダム国立美術館へ」が公開中の渋谷のミニシアター「ユーロスペース」(渋谷区円山町)で1月12日、スカイプを使ったアムステルダム国立美術館のギャラリートークが行われる。
オランダのアムステルダム国立美術館の 10 年に及ぶ改修工事を追った同作。2004年、大規模な改修のため一時閉館した同館。当初は2008年に再オープンを予定していたが、美術館を貫く公道の設計に「自転車が通りにくい」という市民からの反発などで工事は中断を重ね工期が遅れた。館長の交代など紆余(うよ)曲折をへて、2013年に再オープンを果たした。
同作では改修工事の様子のみならず、展示品の選定会議やオークションでの作品購入現場、絵画の修復作業の様子、作品の収蔵庫なども見ることができる。作中には日本の仁王像(金剛力士像)も登場する。
当日は、作中にも登場する同館アジア美術主任学芸員のメノン・フィツキさんが、館内を案内する様子をスカイプで中継する。開催時間は当日16時40分の回上映終了後(映画鑑賞者対象)。
上映時間中同劇場ロビーでは、絵画を360度全方向から見ることができる鑑賞システム「ViewPaint」で制作したヨハネス・フェルメールの「牛乳を注ぐ女」を展示している。同システムは凸版印刷が開発した技術で、絵画のデジタルアーカイブデータを3DCG化してディスプレーに表示し、人体認識センサーで認識した鑑賞者の視点に合わせたCG映像がリアルタイムに生成・表示している。作品の展示は今月17日まで。
同所には今月11日、オランダ雑貨のセレクトショップ「deshima」が限定出店。オランダ生まれのキャラクター「ミッフィー」のこけしや、今年の干支(えと)である未(ひつじ)年にちなんだオーガニックウールの未のぬいぐるみなどを販売予定。
同劇場では、美術館職員やギャラリスト、建築家、美術・建築専攻の学生など、美術や建築関連の仕事をしている人や学生を対象にした割引サービスも実施。劇場窓口で身分が証明できるものを提示すると300円引き鑑賞できる。