明治神宮外苑のイチョウ並木で現在、黄葉のじゅうたんが敷き詰められたような光景が通行人らの目を楽しませている。
同所のイチョウは、1908(明治41)年に宮内省南豊島御料地内(現在の明治神宮内)の苗床にまいた種子が成長したもの。1923(大正12)年に樹高6メートルほどに成長した苗木1600本の中から選び、樹形を整えた146本を青山通りから下り勾配に従い樹高順に植えるなど遠近法を活用し造られた。
青山通りから円周道路までの約300メートルに及ぶ並木道には現在、イチョウの木146本が9メートル間隔で植えられており、一番背の高い木で28メートルに達する。今年の色付きは例年より7~10日ほど早く11月の3連休~月末にかけて見ごろを迎えた。例年以上に観賞者が多く、ピーク時には通りを往来できないほどの人混みになったという。
「(全体の)3~4割ほど落葉している」(明治神宮外苑管理部担当者)が、現在も親子連れや外国人観光客、ペットを連れた人などが一眼レフカメラなどを手にシャッターを切る姿が見られる。時折強く吹く風にイチョウの葉が舞うと、「わぁ」という感嘆や「きれい」という声も聞かれた。
噴水池周辺では現在、「いちょう祭り」を開催しており、各地の特産品、焼きそば、丼、スイーツなど飲食店、陶器販売など60ブース軒を連ねている。開催時間は10時~16時30分。12月8日まで。