南青山の「HOBONICHIのTOBICHI（ほぼにちのとびち）」（港区南青山4）で11月27日、人間国宝・志村ふくみさんの展覧会が開催されている。

　染織作家・随筆家の志村さんは1924（大正13）年滋賀生まれ。31歳の時に母の指導で植物染料とつむぎ糸による織物を始め、1968（昭和43）年に京都・嵯峨野に工房を構えた。1986（昭和61）年に紫綬褒章を受章し、1990年につむぎ織りの重要無形文化財保持者（人間国宝）に認定された。

　同所は、糸井重里さん主宰のウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営する東京糸井重里事務所（北青山3）が開いた初の拠点。同展は糸井さんの発案で開催に至った。

　場内には、着物2点や、志村さんが織物を始めたころからとっておいたという端切れを貼った「小裂（こぎれ）」（約1万5,000円～16万円）、「草木染め」の材料と染まった糸約10点など約80点を展示。志村さんの工房で使われている織機も置き、来場者が体験できるようにしている。

　開催時間は11時～19時（最終日は18時まで）。入場無料。今月30日まで。