渋谷のミニシアター「ユーロスペース」(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0212)で7月5日から、ドキュメンタリー映画「消えた画(え)クメール・ルージュの真実」が公開される。
1975年~79年までカンボジアを統治したクメール・ルージュ(=カンボジア共産党)による虐殺の真実に迫るドキュメンタリー。虐殺によって両親や友人を亡くしたリティ・パニュ監督は、自らの体験を基に同作品を手掛けた。約150万人の「犠牲者が葬られた」カンボジアの土で作られた「土人形」によるアニメーションと当時の写真や映像から、迫害や強制労働などの真実をひもとく。
パニュ監督は1964年、・プノンペン生まれ。1979年にタイとの国境を抜け、フランスに移住。パリの高等映画学院を卒業。処女作「サイト2:国境周辺にて」(1989年)をはじめ、ドキュメンタリー映画監督として映画を製作。以降、自身の体験した「虐殺の記憶」を伝えるドキュメンタリー・フィクション作品を手掛けている。
「消えた画 クメール・ルージュの真実」は、昨年のカンヌ国際映画祭で「ある視点部門」のグランプリを受賞。今年のアカデミー賞外国語映画賞にはカンボジア映画として初めてノミネートされた。