南青山・骨董(こっとう)通りに6月7日、アメリカ発ジュエリーファッションブランド「CHAN LUU(チャンルー)」の世界初となるフラッグシップショップ「CHAN LUU青山」(港区南青山5、TEL 03-6450-5024)がオープンした。経営は日本の正規輸入代理店のビヨンクール(本社=大阪市中央区)。
ベトナム出身のデザイナー、チャン・ルーさんが1996年にジュエリーデザインを始めたことからスタートした同ブランド。ハンドメードのアイテムは各国の伝統や文化にインスパイアを受けたデザインで、素材には天然石や半貴石を使うことが多い。ターゲットは8歳~80歳。
同社は2010年から米Chan Luu社と取引を開始し、「メル アンジュ」など自社の直営店で販売するほか、セレクトショップなどに卸してきた。国内の顧客層は25歳~50代ほど。当初は女性が9割だったが、現在の男女比は3対7程度と、男性客も増えているという。
ルーさんのリクエストもあり、3年ほど前からフラッグシップショップの出店を構想。2年半ほどかけて、ルーさんが「好きな街」でもある同エリアで出店場所を探した。店舗面積は約11坪。店舗は、白を基調にした空間から商品のディスプレーまで、ロサンゼルスのショールーム同様のデザインに仕上げた。
日本ではラップブレスで知られる同ブランドだが、アメリカでは売り上げの半分がネックレスだという。同店ではラップブレスをはじめ、ネックレスやスカーフなどもラインアップし、年に5回あるリリースに合わせ新作を導入していく予定。中心価格帯は、一連ラップブレス=1万円前後、五連ラップブレス=2万円~3万5,000円ほど、ネックレス=約2万円~4万円ほか。オープン記念として、カウレザーにスワロフスキーなどをあしらった同店限定のブレスレット(レディス=2万2,032円、メンズ=1万6,200円、各100個)を販売する。
日本には「50回くらい来ている」というルーさん。日本は「美に対する意識が高く、シンプルだけどきれいなものが印象的。そういう繊細なものはアメリカにはない」と評価。同エリアの魅力については、「ハイエンドな店や小さなブティックが共存しているのはユニーク。ファッションのみならず、コーヒーショップなどライフスタイルに合わせたショップも多い」と話す。「日本における当ブランドのマーケットはまだ若い。(当店で)多くのカテゴリーの商品を見てもらえたら」と来店を呼び掛ける。
ビヨンクール企画部の西田純也部長は「これまではブランドを50%しか表現できていなかった。ラップブレスのみならず、他のカテゴリーの商品を表現していく大事な店」と位置付け、「『チャンルー』はこういうブランドなのだと再認識していただけるよう、ブランドの世界観を発信していく場所にしていければ」と意欲を見せる。
営業時間は12時~20時。年間目標購買客数は3000人。同社は将来的に、東京を含め国内の4大都市圏への専門店出店を視野に入れる。