渋谷センター街に9月26日、「バスケットボールストリート」が誕生する。
センター街は「SHIBUYA TSUTAYA」などがあるスクランブル交差点付近から「東急ハンズ」周辺など一帯のエリアを指す商店街。井の頭通り、Bunkamura通りなど5つの通りを擁しているが、今回、メーン通りとなるセンター街入口から「マクドナルド渋谷センター街店」までの約150メートルの区間を「バスケットボールストリート(通称「バスケ通り」)」と命名することが決まった。
「ガングロ」「チーマー」「センターGUY」の流行とともに「怖い街」「汚い街」というマイナスイメージが広がってしまった渋谷センター街。渋谷センター商店街振興組合(宇田川町)は2005年に渋谷センター街パトロール隊(SCGP)を結成し、防犯活動と共に路上への「はみだし看板」や露天商売の取り締まりなどを行い、「安全で安心な街づくり」に向けた活動を行ってきた。併せて、毎日6時間の清掃活動を行い「きれいな街づくり」にも取り組んできた。
ファストファッションブランドなどの進出で街の雰囲気も変わり安全性は向上したものの、「マイナスイメージが払しょくされていないのも事実」(同組合理事長の小野寿幸さん)。しかし、「渋谷から若者は外せない」と、新たな試みとして通りに名前を付けるイメージ戦略を行うことにした。「若者の持つ『情熱』『エネルギッシュさ』をスポーツに置き換え考えた。世界的にバスケットボールは競技人口が一番多く、国立代々木競技場第二体育館が日本バスケットボールの『聖地』であることからバスケットボールを選んだ」という。
「渋谷は現在大きく変わってきている。東口に建設中の『渋谷ヒカリエ』などの高層ビルができても路地の良さがある。建築がハードなら、商店街はソフト。商店会は街に、若者に磨きをかけていき、イメージを変えていかなくては」と小野さん。「(通りの名前が)定着するのまでには15年~20年かかる。次のステップとして先を見越して今から取り組んでいく」。「ただし、ドリブルして歩かないで(笑)」と注意を呼び掛ける。
センター街入口のメーンポールや街路灯には9月19日から、「バスケ通り」と記した横断幕やフラッグの掲出などの装飾を始める。今後、渋谷区の協力を得ながら「美竹公園」(渋谷1)内のバスケットコート「ジョーダン・コート」などでバスケット大会などを開いていく予定。