渋谷区とスポーツ用品大手「ナイキジャパン」(品川区)は8月27日、「渋谷区立宮下公園ネーミングライツ基本協定書」に調印した。これにより渋谷区は宮下公園の命名権をナイキジャパンに売却、明治通り沿いの宮下公園(渋谷区神宮前6)では来年4月の「宮下NIKEパーク」開設へ向け、9月より整備工事を始める。
渋谷・原宿間のJR山手線と明治通りに挟まれるかたちで広がる宮下公園は、広さ1万808平方メートルの細長い立地。2006年6月には園内にフットサル場を開設し、壁面にグラフィティアートを施す「リーガルウォール」や、公園入り口ふもとの緑地帯に植物を育てる「シブハナ」など、地元NPOにも活動の場を提供してきた。
整備工事では、子どもや若者が楽しめるスポーツ施設としてスケートボードエリア、クライミングウォールなどを新設するほか、身体障害者や高齢者へ向けてエレベーターも設置する。フットサルコート、トイレ、外周フェンス、園内灯、ベンチも改修。ナイキジャパンの地域貢献の一環として、老朽化が進む園内環境の改善と、若者から高齢者まで幅広い層への場の提供を目指すという。
「ナイキはトップアスリートだけでなく、すべての人にスポーツの魅力を伝え、スポーツを通した社会貢献を行うことを使命とする」というナイキジャパンのジェームズ・ゴッドバウト社長は、調印に当たり「リニューアルについては、地域の皆さまや若者、子どもたちが、都会でも気軽に安心してスポーツを楽しめる環境を提供したいと考え、渋谷区に提案した。より多くの人たちが公園を利用し、活気ある場所になってくれることを願う」とコメントを寄せた。
協定期間は来年4月1日から2019年3月31日まで。ネーミングライツ料は毎年度1,700万円。新設を含む施設の維持管理は渋谷区が行う。