南青山に佐賀県の情報発信オフィス-コラボ通じ県のイメージ向上目指す

オフィスをデザインした馬場正尊さん(中央)とプロジェクトリーダーの金子暖さん(右から2番目)ら常勤する県職員

オフィスをデザインした馬場正尊さん(中央)とプロジェクトリーダーの金子暖さん(右から2番目)ら常勤する県職員

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 南青山に11月5日、佐賀県のプロジェクトオフィス「FACTORY SAGA」(港区南青山6)が開設された。

ガラス張りの外観

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 同県の広さは全国42位で、イチゴ「さがほのか」、「さがみかん」、佐賀牛、生産枚数・販売数ともに10年連続1位という「佐賀のり」、400年近い歴史のある有田焼などの特産品がある一方、ブランド総合研究所(港区)による「地域ブランド調査2013」では魅力度ランキング46位など、民間の調査では佐賀県の「ブランド力は低く、存在感が高いとは言えない」のが現状。

 そうした中、同県では本年度から情報発信プロジェクト「FACTORY SAGA」を発足。情報発信拠点として、都心にアンテナショップを開設している自治体は多いが、同県ではアンテナショップを出店し「利用客を待つ」のではなく、県産品や技術などを、企業やブランド・メディアなどとコラボしながら積極的にアピールすることで県の存在感・イメージ向上を図る。事業期間は3年間。事業費は年間1億8,000万円。

 プロジェクトのコアターゲットは、SNSや口コミなどで「情報拡散のきっかけとなりやすい」30代の女性。7月にはプロジェクト第1弾として宝島社(千代田区)との共同事業「かわいいものラボ」を立ち上げた。女性ファッション誌「steady.」「InRed」などの編集部が、同県の特産物やイベントなどを「女子向け」にプロデュースする取り組みを行っている。

 同事業の拠点となる同オフィスはプロジェクト「第0弾」と位置付け、「ファッションやカルチャーの空気が流れている」ことなどから同エリアへ開設。オフィスのデザインは同県出身の建築家・馬場正尊(まさたか)さん率いるOpen A(中央区)が担当。デザインコンセプトは「Think with!!!~一緒に考えるための空間~」。

 施設面積は約100平方メートル。ファサードは「外からの刺激を受けてほしい」という思いからガラス張りにした。オフィス内中央には、ミーティングなどを行うための長さ11メートルの長テーブルを配置。ホワイトボード素材の壁面や県産のアイテムなどを並べる棚などを用意した。設計・建築費は約1,500万円。

 オフィスには県職員4人が常勤している。同県危機管理・広報課所属、同プロジェクトリーダーの金子暖(だん)さんは「今までにない、自治体のワークオフィスになった。佐賀県外の企業やクリエーターの方などにフランクにお越しいただき、新しい佐賀のイメージをつくっていければ」と意欲を見せる。

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