原宿駅前に10月10日、スポーツブランド「デサント」のフラッグシップショップ「DESCENTE SHOP TOKYO」(渋谷区神宮前1、TEL 03-6804-6332)がオープンする。経営はデサント(大阪市天王寺区)。
同社のハウスブランドとなる同ブランド。数年前からブランドそのものや卸商売メーンから直販への強化を図り、直営店の出店を検討。ブランドのキーメッセージ「感動の一番近くに」や、「クラフトマンシップ」「モノ作りスピリット」を国内外にアピールする店舗として、スポーツやファッションの感度が高い場所であることや、海外からの来街の多さなどから同エリアに出店を決めた。同ブランド単独の直営店は初の出店となる(アウトレットを除く)。
同店では、スポーツに関心の高い層だけでなく、コミュニケーション手段としてスポーツをする人や「スポーツにあまり関心が高くない」層など、これまでスポーツや同ブランドに「あまり触れてこなかった層」への訴求・認知向上に向け、「接点を創出する場所」を目指す。
店舗面積は地下1階~2階の3フロア合わせて約100坪。ファサードはブランドの「アイデンティティーカラー」である黒を採用し、店舗全体を「ブランドボックス」に見立てる。壁面に並ぶアルミフィンを用いたスリットは、ブランドロゴ「スピリットマーク」をモチーフにしたという。
月ごとに設ける展示テーマに合わせ、フロア中央ステージのビジュアルを変化させる1階は「マルチトレーニングウエア」フロアとして、幅広いウエアを扱う。2階「インターナショナルコレクション」フロアでは、同社がヨーロッパで展開しているスポーツライフスタイル向けコレクション「デュアリズム」を国内で初めて扱う。地下1階は、今年の春夏から展開する「イノヴェイト×デサント」などのシューズ、ランニングギア「ジェノーム」などをそろえる「フットウエア/パフォーマンスギア」フロア。
同フロアにはブック・コーディネーター内沼晋太郎さん(numabooks)がプロデュースを手掛ける、「スポーツ&クラフトマンシップ」をテーマにしたブックショップ兼イベントスペースを開設。スポーツを題材にした小説や、これからスポーツを始める人向けの書籍、同ブランドが「モノづくりを大切にしている」ことにちなみ、職人本など、同ブランドを知る「入り口」となる書籍500タイトルをそろえる。フロア内には椅子も用意し、その場で読むこともできる。
毎週開催するイベントは、スポーツや体に関する本が出版された際など、著者・編集者らを招き行う予定。今月14日には雑誌「BRUTUS」(マガジンハウス)と同ブランドが共同で立ち上げるウェブメディア「カラダにいい100のこと。」と連動したトークベントを開く。参加無料(立ち見)。
内沼さんは「原宿エリアは本屋が少ない。スポーツにあまり興味がなくてもゆっくり本を読めるスペースがあるので気軽に立ち寄っていただければ。イベントも玄人向けやビギナー向けなどさまざまな切り口でやっていくので、楽しみにしていただければ」と話す。
店長の土井梢さんは「コミュニケーションツールとしてスポーツを楽しむ方などが、スポーツへの興味関心が高まった時に思い出していただけるブランド・店にしていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時~20時30分。売り上げ目標は2015年時(3年目)で2億円。