渋谷パルコ・パート1(渋谷区宇田川町)3階の「パルコミュージアム」(TEL 03-3477-5873)で6月6日、「『ほぼ日』が、働くことを考える。はたらきたい展。」が始まった。
「ほぼ日ハラマキ」など商品・コンテンツを通じ「仕事のしかた」を紹介
糸井重里さんが主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞(=ほぼ日)」による同展。糸井さんらが手掛けてきた仕事や、現在進行中のプロジェクトなどを通じ、「これからの時代の新しい『働き方』」を想像する。
場内には創刊15周年を迎えた同サイトの歩みなどを全長16メートルの壁面に掲出。「銀座通り」と称したコーナーでは「楽しいからこそ、仕事はできる」という仕事観とともに、「ほぼ日ハラマキ」「ほぼ日手帳」などの商品やコンテンツがどのように作られているか、「仕事のしかた」を紹介。場内奥では、同サイトのコンテンツから99の「はたらくこと」に関する言葉をスライドショーで紹介するとともに、持ち帰ることができるように、それぞれの言葉を書いた名刺サイズのカードも置いた。
そのほか、東北の漁師や料理人、切り子の作家、スポーツインストラクター、「パンク直し」をする92歳のおじいさんなど10人の顔・手・道具を撮影した写真展を開くほか、東日本大震災後、被災企業にインタビューしたシリーズ「ゼロから立ち上がる東北の仕事論」の震災当時の取材記事と、追加取材した現在の様子も紹介。
特設シアターでは、同サイトで独自の就職論を語るシリーズ「みうらじゅんに訊(き)け!」を展開する、みうららじゅんさんが「ゼロから1を生みだす仕事」について話した映像も上映している。
今月15日には、糸井さんのほか、廻船(かいせん)問屋業、水産物卸・小売業などを手掛ける斉吉商店(宮城県気仙沼市)の斉藤和枝専務、醸造所・八木澤商店(岩手県陸前高田市)の河野通洋社長を招き、トークイベント「『なにもない』からの出発。」を開く。開催時間は14時~15時30分(予定)。参加無料(別途入場料は必要)。当日開場時から先着50人に整理券を配布する。
糸井さんは「展覧会のタイトルを言っただけで『行く』と言ってくれる人もいて、(特に震災後)皆考えているのだと思った」と振り返るが、「結論が欲しい方には『インチキじゃないか』と思われるかもしれない」という。「僕たちもずっと笑ってやってきたわけではないし、競争させられている。ただ、こんなことをやって喜んでいる人がいるということ、その理由を考えてほしい」とも。
働くことは「やむにやまれないことなのでは」と考える糸井さん。「クロマニョン人だったころを想像すると、豊かではない時に生まれ何かをしないと食べられないし、屋根がないと雨をよけられない。まさに生きることそのものなのでは。それが楽しくないと。働いている時に一番『生まれて良かった』と感じると思う」
開催時間は10時~21時(最終日は18時まで、入場は閉場の30分前まで)。入場料は、一般=500円、学生=400円、小学生以下無料。今月17日まで。