参宮橋駅近くに4月、米ポートランドのコーヒーロースター「Stumptown(スタンプタウン)Coffee Roasters」の豆を取り扱うコーヒースタンド「PADDLERS COFFEE(パドラーズコーヒー)」(渋谷区代々木4)がオープンした。経営はPADDLERS COFFEE(同)。
ポートランドのコーヒーロースター「Stumptown Coffee Roasters」の豆も販売する
1999年に創業した「スタンプタウンコーヒー」。創業者のデュエン・ソレンソンさんらは「高いクオリティーを誇る」小規模農園と直接取引を始め、原産地から農園の特定、豆の品質などのデータの明示、焙煎(ばいせん)日をパッケージへ記載するなどしてコーヒーを「ワイン化」し、1990年代後半から現在にかけて起きているコーヒーの「サードウエーブ(第3波)」のけん引役と言われている。現在ではシアトルやニューヨークにも焙煎所とカフェを構えている。
さまざまな縁から、同社は昨年、日本では初となる正規取扱店として契約を結んだ。PADDLERS COFFEE社長の松島大介さんは10代のころ、5年以上ポートランドで過ごした経験がある。店名は、「ゆっくり前に進んでいく」という意味で使う「PADDLE OUT」から命名。「さまざまな人がいろいろな経験やストーリーをシェアする場所を作りたい」という思いから、複数形の「PADDLERS」にした。
店舗は、イタリアンレストラン「LIFEson」のオーナーからの誘いを受け、同店内の既存カウンターを使って出店。席数は店内6席、テラス6席(11時30分~14時30分のランチタイムはLIFEson利用客が優先)。隣接して自家製酵母のパンと焼き菓子を提供する「タルイベーカリー」も併設している。
ポートランドで焙煎して10日以内の豆を使う同店。中米系やアフリカ系などを合わせて常時4種を用意し、2種は日替わりで提供。ハンドドリップで提供するコーヒーの価格は420円~630円。豆は販売も行う(200グラムパック1,600円~)。
オープン後は男女共に20~30代を中心に来店。国内では同店のみの取り扱いということもあり、豆を購入する人が多いという。松島さんは「一人でも多くの方に『今までありそうでなかった、おいしいコーヒーのある生活』を楽しんでいただきたい」とも。
営業時間は8時~17時。