東横線旧渋谷駅で3月22日~24日の3日間、複合イベント「TOYOKO LINE SHIBUYA Station Park~『ありがとう』と『さよなら』の3日間~」が開催されている。
東京メトロ副都心線との相互直通運転開始に伴い今月15日に営業を終了した同駅。今月26日に始まるイベントスペース「SHIBUYA ekiato(エキアト)」としての活用を前に、東急グループが謝恩イベントとして企画。
期間中、正面口改札から南口に続く階段までの約2350平方メートルに人工芝を敷き「緑の公園」に見立てた空間を演出。線路だった箇所は一部を残し、ふたをする形でフラットなスペースを作った。4番線側の降車ホーム壁面には、「DREAM TERMINAL 東横線 渋谷駅メモリアル写真集」を手掛けた鉄道写真家・中井精也さんが撮影した、15日・16日早朝の写真などを掲出している。
駅先端の線路上では、実際に使われていた「バラスト(砕石や砂利)」の詰め放題企画(500円、各日先着1000人)を実施。イベントステージでは、新渋谷駅の「発車」ベルメロディーを手掛けた、鉄道ファンのキーボーディスト向谷実さんがプロデュースするライブや、中井さんのトークショーを予定(ステージイベントの定員は各回先着100人、整理券配布有)。
場内では鉄道関連グッズを販売。鉄道模型などの製造・開発を手掛けるトミーテック(栃木県壬生町)の鉄道模型で、1967(昭和42)年に営業を始めたオールステンレス製の7200系の2両セット(2,750円、限定5600個、1人4個まで、23日10時~販売、同8時から整理券配布)や、中井さんが撮り下ろした渋谷駅の写真のフレーム切手シート(限定2000セット、1,601円)など。24日には、同駅で使われていた看板など鉄道部品も販売(同8時から整理券配布予定)するという。
初日となるこの日、オープン前から入場希望者が集まり、11時の時点で300人ほどが列を作った。先頭に並んでいた元住吉在住の馬場亘哲(こうてつ)さん(15)は始発電車で来場。中学校の後輩だという池田玲音(れおん)さん(14)と共に「バラスト詰め放題」を目当てに並んでいた。4本のプラットホームが存在する頭端式ホームや「かまぼこ型」の屋根が特徴的な駅舎について「無くなってしまうのはもったいない。(取り壊されてしまった後も)忘れないようにしたい」と話す。
開催時間は、22日=12時~21時、23日=10時~21時、24日=10時~18時(入場は閉場30分前まで)。入場料は120円(小学生以下無料)。各企画の実施時間などは「渋谷つながるプロジェクト」のホームページで確認できる。