東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転開始まで、あと2日と迫った。これまで地上2階にあった東横線渋谷駅が地下5階へと移るのに合わせ、JR線、井の頭線などとの乗換時間にも変化を来す。JR線改札口でも、「余裕をもった乗り換え」を呼び掛けるポスターを貼り、注意を呼び掛けている。
相直運転開始に先立ち、3月11日に供用が始まった渋谷ヒカリエ2改札
東横線方面から新宿、池袋方面への利用客の多くは相直運転開始後、渋谷でJR線に乗り換えず、副都心線を使ってそのまま都心へ移動することが考えられる。渋谷~池袋間の所要時間は、副都心線(急行)=12分、JR線=山手線15~16分・埼京線10~12分。
渋谷で銀座線に乗り換えていた利用客の多くは、3階部分にある銀座線のホームまで移動せず、地下で東京メトロ半蔵門線に乗り換え、次の表参道駅でホーム反対側の銀座線に乗り換えることが予想される。銀座線渋谷駅でも、このコースを案内するポスターを掲出し、利用を呼び掛けている。
現在の東横線渋谷駅改札(2階)から、JR線中央改札(2階)や銀座線改札(3階)までは1分以内で移動できる。果たして、地下5階の新渋谷駅からJR線や井の頭線への乗り換えが必要な場合、どれくらいの時間が必要になるのか。編集部では、昼間非混雑時の渋谷駅構内を実際に歩いて検証してみた。
地下5階の東横線・副都心線に直結する改札は2カ所。渋谷ヒカリエ地下3階に直結する「渋谷ヒカリエ改札」と、宮益差下交差点下にある「宮益坂中央改札」。渋谷ヒカリエ改札からJR線へ乗り換える場合、最寄りの14番出口からエスカレーターと階段を使って地上1階に出た後、JR南改札に移動する。宮益坂中央改札からの移動では今月8日に供用が始まった新9番出口を使い1階に出た後、東横店東館1階を抜けてJRハチ公改札に移動する。
気になる乗換時間は、渋谷ヒカリエ改札→14番出口→JR南改札=3分22秒、宮益坂中央改札→9番出口→JRハチ公改札=3分3秒。さらに、ハチ公改札前を経て現東横店西館の階段を上がり井の頭線の改札までは2分51秒を要した。
ちなみに、地下3階・渋谷ヒカリエ改札を出て、渋谷ヒカリエのアーバンコアのエスカレーターを使って2階に縦移動し、ヒカリエと渋谷駅を結ぶ跨道橋を渡ってJR線中央改札へ移動するルートでは4分17秒を要した。
以上は改札~改札間の実測値で、実際はこれに改札~ホーム間の時間が加わる。宮益坂中央改札から地下5階のホームまでは2分16秒、JRハチ公改札~山手線ホーム間は45秒。結果、東横線・副都心線渋谷駅ホーム~JR山手線ホーム間は6分4秒だった。
ラッシュ時などは当然これを上回る時間がかかるため注意が必要だ。初の平日となる18日朝、東急電鉄は約100人態勢で乗り換え案内などを行う。