ヒカリエで「happy」上映&藻谷浩介さんトーク-シブ経文化センター

「デフレの正体」などの著書で知られる藻谷浩介さん(右端)をゲストに迎えたシブ経文化センター

「デフレの正体」などの著書で知られる藻谷浩介さん(右端)をゲストに迎えたシブ経文化センター

  • 0

  •  

 渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階クリエーティブスペース「8/」のコートで2月1日、映画「happy-しあわせを探すあなたへ」上映会と藻谷浩介さんのトークイベントが開催された。

幅広い知見を交えた藻谷さん(右)のトークに聴き入る参加者

[広告]

 シブヤ経済新聞(以下シブ経)が多彩な分野から「キーマン」を招き、トークを中心としたイベントを行う「シブ経文化センター」の第8弾。「デフレの正体」(角川oneテーマ21)、「藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?」(学芸出版社)などの著書で知られる藻谷浩介さんをゲストに迎えた。

 上映作品は世界5大陸16カ国のさまざまな価値観を持つ人々を取材し、「幸せになる方程式」の読み解きに挑んだドキュメンタリー「happy-しあわせを探すあなたへ」。同作は昨年2月11日の「ワールドハッピーデ-」に合わせて世界615カ所で同時上映され大きな話題となり、世界各国の国際映画祭で賞を受賞。その後、自主上映の形で、世界中で上映イベントが開かれている。

 参加者とともに同作を見終えた藻谷さんは、アメリカで製作された作品であることから、「アメリカの社会をよく知っている人と知らない人で印象は変わると思う」と述べた。「人種問題や経済格差など、さまざまな問題を抱えるアメリカ人に(本当の幸せが何かを)気付かせるための作品で、過労死など日本の極端なことを切り出している。しかし、それは誇張ではなく事実」と強調した。

 同作では先進国の中で日本の幸福度が最下位だと紹介されていた。しかし「日本は幸せすぎる」と言う藻谷さん。「日本はすごく多様で、北海道でも沖縄でも同じ日本語をしゃべるエリア内で住む場所を自由に選ぶことができる。外国に比べてすごく恵まれている。基本的に渋谷を歩いていても死ぬことも殴られることもないし、銃を持った人も潜んでいない。この素晴らしい実態を、外国を見て学べば、もう少し幸福度が増すのでは」と話した。

 最後に「幸せの方程式」について、藻谷さんは「幸せ度は比較できない、数字で表すことができない。他の人に『かけがえのない人』だと言ってもらえることが幸せ。そう言ってくれる、家族や親子関係を多少他のことを犠牲にしても大事にすべき。他人を蹴落とす必要も蹴落とされる必要もなく、『かけがえのない人』と言ってもらえる方法を探しながら生きていく。それくらいしないと神様に利子を付けて返したことにならない」と締めた。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース