2013年4月に改装オープンを予定する東急百貨店東横店(渋谷区渋谷2)の概要が明らかになった。
東急電鉄などが推進する渋谷駅土地区画整理事業の一環で、東急東横線渋谷駅が東京メトロ副都心線との相互直通運転開始に伴い、2013年3月15日で営業を終了するほか、東横店東館の営業も3月31日で終了することが決まっている。西・南館の建て替え時期は未定で、4月以降は東館の施設・売り場を移設・集約し営業を継続する。
新たな東横店のストアコンセプトは「SHIBUYAスクランプルストア」。「渋谷にあるもう一つのスクランプル交差点」をキーワードに、年齢に関係なく、さまざまな用途に使え、幅広い趣味性に対応する店づくりを目指す。
東館を含めた売り場面積は約3万2000平方メートルだったが、東館営業終了に伴い約1万9000平方メートル(西館・南館)になる。環境面では「分かりやすさ」を追求。1・2階の入口やエレベーター周りなど共用部に統一したデザイン性を持たせるほか、上層階を中心にフロア内各所にレストスペースを設ける。サービス面では1階のインフォメーション機能を強化。面積をこれまでの3倍ほどに拡大し、公共性の高いメーン通りに設ける。
現在、東館(東横線渋谷駅下)で展開している「東急のれん街」を渋谷マークシティに移設することで「東急フードショー」と地下1階でつながり、大型の食料品フロアが隣接することになる。これに合わせ東急フードショーは、新たなゾーニングとショップを導入しリフレッシュする。
1階は女性への「トレンド情報」を発信するフロア「SHIBUYAスクランプルI(仮称)」。600平方メートルの売り場に約30のショップを集積。アパレルや雑貨、コスメ、カルチャーなど幅広く展開する。現東横線渋谷駅改札前に位置する2階「SHIBUYAスクランプルII(仮称)」ではファッション雑貨を扱う。ファッション小物のほか、「女性必携のバッグイン・アイテム」を切り口に、ステーショナリー、スキンケアグッズ、プチスイーツなども提案。
南館4階は購買の中心である女性のニーズに基づいた特化型メンズアイテムゾーンと、スーツケースを中心としたトラベルアイテムゾーンで構成するフロア、5階は化粧品・服飾雑貨フロアとなる。婦人ファッションは6階・7階の2フロア展開。6階は「働く女性」をターゲットにしたオンとオフのシーンを7つの志向別に提案。同階にはセレクトショップを併設するカフェも用意する。7階は「生活スタイルを確立した女性」をターゲットに、アパレルから生活雑貨までを編集したゾーンなどを設ける。8階は家庭用品・宝飾品・催事スペース。家庭用品コーナー「アーバンホームショー」では「スタイリッシュ・エブリデー」をキーワードにホームグッズを提案するほか、クッキングスタジオも設ける。
南館3階の文房具・事務用品店「銀座伊東屋」、西館9階のレストラン街「ダイニング・ダイニング」は現在と変わらず、継続して展開。簡易郵便局のほかビューティー&ヘルスを展開している10階は12月31日で営業を終了し、改装後は事務所スペースになる。
営業時間は10時~21時。改装に伴う全館休業などは予定していない。