渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階クリエーティブスペース「8/」のコートで12月20日、シブヤ経済新聞文化センター/トークラウンジ「情報爆発時代の歩き方-これからのメディアはどうなる?」が開催された。
第7弾となる今回は、NHN Japan執行役員の田端信太郎さんをゲストに迎え、シブヤ経済新聞の西樹編集長が進行を務めた。
小・中学生のころから本屋に入り浸ったり、深夜放送を聴いたりするなどして「メディアが好きだった」という田端さんが「送り手側に回った」のはリクルート入社後「R25」立ち上げに関わったころから。ライブドア入社後はニュースを担当するも、メディアでありながらニュースの当事者になったことで「ポータルの独立宣言」をしたことなど、これまでのキャリアを振り返った。「オルタナティブなメディアはその時々にある。注目され伸びるが、メーンストリームからしたら『ある種ばかにされる』新しいメディアに対して、立ち上げや広告主への提案などを一貫してやってきた」
田端さんは11月に出版した「MEDIA MAKERS-社会が動く『影響力』の正体」(宣伝会議)で、「メディアに踊らされずに、メディアで人を躍らせる法」を説いている。「踊らせる側に回ると周りがどれだけ踊っているのかがよく分かる」と自身の経験を基に話した田端さん。
同書でも触れる「メディア野郎へのブートキャンプ」からは、「メディアをやるにはロマンがあってやるというが、続けないといけないという意味ではそろばん勘定が合わないといけない」と説く「ロマンとそろばん」、読者のために奉仕するのが根源でないといけないと思っていると説く「全ては読者のために」などの考え方を披露した。
メディアを作る上で大事にしていることとして、「他の人がやっていないことをやる、世の中が当たり前と思っていることに挑戦するということは大事」とし、「もの作りは、似たライバルはあるが、コンテンツやメディアの仕事は(他と)違っていない限り存在意義がない。オール・オア・ナッシングに近いものがあると考えていて、ニーズは小さくても違いがあればネット上にあって良いのでは」と話した。