シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2、TEL 03-5766-0114)で11月24日から、「ポーランド映画祭2012」が開催される。主催はポーランド広報文化センター(目黒区)。
イエジー・スコリモフスキ監督が監修する同祭。1950年代半ばから1960年代初頭にかけて発表された「ポーランド派」の作品、劇場未公開の作品など、10監督の19作品を紹介する。
作品は、スコリモフスキ監督の初期の作品「バリエラ」(1966年)や、ロマン・ポランスキー監督の長編デビュー作で、スコリモフスキ監督と共同脚本としてタッグを組んだ「水の中のナイフ」(1962年)、列車から転落死したスパイの男を巡る謎解きの物語を通して、戦争中から戦後にかけてのポーランドの「闇」を照射した「影」(イエジー・カバレロビッチ監督、1956年)、ベネチア映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した「灰とダイヤモンド」(アンジェイ・ワイダ監督、1958年)、アンジェイ・ムンク監督の遺作となった、アウシュビッツ強制収容所の女看守というヒロインを描いた「パサジェルカ」(1963年)など。
同祭では、スコリモスフキ監督の2人の息子ミハウさんとユゼフさん兄弟が監督した「イクシアナ」(2011年)をジャパン・プレミア上映するほか、ポーランド初のパンクバンド「ティルト」のライブや1967年に行われたローリング・ストーンズのライブなどを織り交ぜたポーランド・ロックの実録映画「ビーツ・オブ・フリーダム」(ヴォイテク・スウォタ監督、レシェク・グロインスキ監督、2011年)などドキュメンタリー2本も紹介する。
今月25日には舞台あいさつやトークショーを予定。13時からの「イクシアナ」上映前にはイエジー監督やミハウ監督親子らが開幕舞台あいさつを行うほか、16時からの「鉄路の男」と18時30分からの「水の中のナイフ」上映後にはそれぞれ、イエジー監督による解説トークを行う。
日本を「第2の故郷」と言うほど親日家であるイエジー監督。民族的、倫理的、文化的な側面、食の嗜好(しこう)など日本から「多大な影響を受けた」という。同祭に向け「日本の友人たちと入念な選考を行って選んだラインアップは全て自信を持ってお薦めする作品ばかり」とコメントを寄せる。
鑑賞料は、前売り券=1,200円、当日=一般1,500円・学生1,300円・シニア・会員1,000円、期間中何度でも利用可能なフリーパス=8,000円。12月7日まで。