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劇作家・平田オリザさん追った実録映画-想田和弘監督最新作、渋谷で上映

劇作家・平田オリザさんを追った想田和弘監督最新作「演劇1」「演劇2」より©2012 Laboratory X, Inc.

劇作家・平田オリザさんを追った想田和弘監督最新作「演劇1」「演劇2」より©2012 Laboratory X, Inc.

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 シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2、TEL 03-5766-0114)で10月20日、想田和弘監督のドキュメンタリー2部作「演劇1」「演劇2」が公開される。

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 1970(昭和45)年栃木県生まれの想田監督。東京大学文学部卒、スクール・オブ・ビジュアルアーツ卒。1993年からニューヨーク在住。ナレーションや音楽、説明を省略することでメッセージ性を排す独自の方法「観察映画」を提唱・実践。第1弾となる自民党の推薦で市議会議員の補欠候補に出馬した山内和彦さんの選挙運動を「観察」した「選挙」(2007年)では米ピーボディ賞、ベオグラード国際ドキュメンタリー映画祭グランプリを受賞。精神科に通う患者の素顔に迫った第2弾「精神」(2008年)では釜山国際映画祭とドバイ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞するなどした。

 第3弾・第4弾となる同作は、劇作家で演出家の平田オリザさんと、平田さんが主宰する劇団「青年団」を追う。撮影は2008年7月から2009年3月まで断続的に実施。延べ日数約60日で撮った映像は約307時間で、計9本の作品が登場する。

 「演劇1」では、「こまばアゴラ劇場」(目黒区)を拠点に活動する青年団の稽古や舞台美術、劇団運営の裏側など、あらゆる活動にカメラを向け「平田オリザの世界」をひもとくとともに、「演劇とは何か」「演じることとは何か」を問う。「演劇2」では「平田オリザと世界」を描く。不況と財政難で政府や財団からの芸術関連予算は縮小傾向にある中、平田さんは、演劇教育プログラムの開発、学校でのモデル授業、公演会、海外進出など、あらゆる方法で「演劇が社会にとって必要不可欠である事」を訴え、劇団経営の方向性を模索。それぞれ3時間近い作品に仕上げた。

 期間中、同所ではトークショーを展開。初日20日の16時の回上映後に行う想田監督の舞台あいさつを皮切りに、平田さんや、青年団と劇団「サンプル」に所属する俳優の古舘寛治さん、映画監督の本広克行さんなどを招く。開催日時などはホームページで確認できる。

 11月23日まで。

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