渋谷駅東口に8月28日、仏パン職人ゴントラン・シェリエさんがプロデュースするブーランジェリー「GONTRAN CHERRIER TOKYO(ゴントラン シェリエ東京)」(渋谷店渋谷1)がオープンする。経営はベイクルーズ(神南1)。
1978年生まれのシェリエさん。21歳からアルページやルカ・カールトンなどのレストランで修業。2010年、モンマルトンに1号店を出店したほか、現在パリ市内にもう1店、シンガポールに1店を展開している。昨年春から同店オープンに向け動いてきたという同社。「渋谷ヒカリエ」(渋谷2)が開業し「人の流れができた」ことなどから、2007年3月、渋谷東口にオープンした複合店「BC SALON(ビーシーサロン)SHIBUYA」1階・2階に出店した。
店舗面積は両階合わせて約110坪。「パリを感じられるよう」に仕上げた店内は白を基調にした。1階はブーランジェリー(TEL 03-6418-9581)で、イートイン約30席を用意。同階では焼き菓子やオリジナルジャム、キッチンツールなども販売する。2階はカフェテリア(TEL 03-6418-9582)を併設。60席ほどを用意する。
オープン時、パン・サンドイッチ類は70~80種ほどを用意。クロワッサン(180円)やブルターニュ地方の伝統菓子を、アレンジクロワッサン生地に砂糖を加えたバターペーストを折り込んだ「クイニーアマン」(230円)、シェリエさんが育てた自家製酵母を使った「バゲット トラディッション」(280円)など、パリの店でも提供する「フランスのパン」のほか、ピザのような生地にアンチョビークリームを塗り、炒めたタマネギやハーブ、アンチョビー、生のオリーブを載せたプロバンスのご当地パンという「ピサラディエール」、渋皮の甘露煮を練り込んだクリームを詰めたクロワッサン生地のパン、モンブラン(以上300円)など同店独自の「東京のパン」もそろえる。想定客単価は750円前後。
2階カフェテリアでは、「パンからはじまる料理」をコンセプトにしたフレンチベースの料理を提供。ランチ(11時~15時)には、「季節の野菜プレート」(1,200円)や「本日のスペシャルパンプレート」(1,000円)などを提供するほか、ディナー(17時~23時)には「シャルキュトリー3種盛合わせ」(850円)や「3日間かけて煮込んだオニオングラタンスープ」「本日のタルティーヌ」(以上780円)、「黒毛和牛のビーフシチュー」(1,800円)などを提供。想定客単価は、ランチ=1,200円、ディナー=3,000円ほど。
来日するのは4回目だが、渋谷以外の街は訪れたことがないというシェリエさん。好きな日本食はそば。渋谷の印象について「人が多く、いろんなタイプの人がいる。カルチャー的に見ても激戦区なのでは」と話す。日本の食文化に関しては「クオリティーの高いミックス感が興味深い。日本の食材の豊かさにインスピレーションを受けている」とも。
「東京のパン」を作る上で気を使ったのは「和とフランスのマリアージュ」。和の食材を使いつつ「フランスのテイストやカルチャー」を取り入れたという。「フランスでもあり得ないマリアージュ、新しい感覚を楽しんでいただき、味の発見をしていただければ」と来店を呼び掛ける。
同社フード事業部ディレクター高橋秀典さんは「ゴントランの精神にのっとり、新しさ・驚き・楽しさを演出し、お客さまに感動していただける店づくりをしていきたい」と意欲を見せる。同店を旗艦店と位置付け、今後多店舗展開も視野に入れる。
営業時間は、1階=7時30分~21時、2階=11時~23時(土曜・日曜は10時~)。