大丸・松坂屋を運営するJフロントリテイリング(中央区)は7月5日、東証1部上場のパルコ(本部=渋谷区神泉町)に対する株式公開買い付け(TOB)を実施し、子会社化すると発表した。同日開かれた取締役会で決議された。
Jフロントリテイリングは今年3月、に森トラスト株式会社から市場外取引により当社の普通株式2,740万株(所有割合33.22%)を取得。その後、両社の連携を深め事業シナジーを創出するための協議を重ねてきた。今後、「両社のノウハウ提供・活用を通じた店舗の共同開発による商業施設としての競争力の強化」「相互の顧客基盤を活用した営業力強化」などを目指すという。建て替えを検討している松坂屋上野店南館を、パルコと共同で開発する検討も始めたことも明らかにした。
発表では、「パルコ」のブランドは維持され、「変更しない」ことが盛り込まれているほか、パルコに対するJフロントリテイリングの持株比率は64.97%を上限としてTOBを行うため、東証1部上場も維持される。
TOBは今月9日~8月20日に実施する。公開買い付け価格は1株当たり1,100円。TOBが成立した場合、業務提携は8月27日から効力が発生する。